横須賀・三浦 スポーツ
公開日:2023.07.07
負けん気が原動力
荒木克彦さん (桐蔭学園高卒 44歳)
小学生の時に大矢部ビッグアローズでソフトボールを始めた。中学時代は軟式野球チーム横須賀スターズに在籍。タレントの上地雄輔さんとは同期入団で、ともにチーム初の全国大会出場に貢献した。
「ずっと憧れだった」という桐蔭学園高校野球部には、セレクションを経て入部を果たした。1年生の秋から右の代打として頭角を現したが、徐々に調子を落とすように。最後の大会のメンバー発表では名前が呼ばれず涙を呑むも、持ち前の明るさがチームの士気を上げると監督から評価され、先の発表から一転、登録メンバーに返り咲いた。背景には「荒木がチームに必要なんです」という他選手による直談判があったという。県大会決勝で横浜商業高校に勝利し、甲子園への切符を掴んだ。
甲子園では登録メンバーが5人減るため、最終的にはスタンドでの応援となったが、試合前の30分間の練習で憧れの球場の土を踏むことが叶った。「複雑な気持ちもあったけど、甲子園までの道筋に選手として関われたことは嬉しかった」と当時を振り返る。
* * *
大学入学後はシステムエンジニアの道を志し、IT企業などで下働きを経験。プロや大学で活躍する同級生を見て「彼らに負けない何かを身につけたい」という負けん気が芽生え、PRや経営など新しいことに次々と挑戦した。「レベルの高い環境にいられたことが、勝気な性格に影響を与えたのだと思う」
30歳の時にマーケティング会社を創業し、現在は事業を始める若者らへの投資活動も行う。「生涯現役」で今後も新たな挑戦を続けていく。
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