「おしゃピク」の言葉をご存じだろうか。見た目の華やかさを追求した「おしゃれなピクニック」の略称で、Z世代と呼ばれる10代・20代の若い女性が注目しているアウトドアレジャーだ。
横須賀の交流人口拡大をテーマにした研究に取り組む東洋英和女学院大学の「長谷川かおりゼミ」と市役所職員が立ち上げた法人「KAKEHASHI」が連携して、これをフックにした地域活性化に挑戦している。
おしゃピクは、芝生や砂浜などにラグマットを広げ、料理とともに花やバスケット、ランチボックスといった見栄えのするアイテムを並べて写真を撮り、SNSにアップして楽しむもの。自分の好きな世界観や雰囲気を表現することがひとつの目的であり、撮影する場所が大きなポイントになる。
長谷川ゼミでは、3年前から学びのテーマとして、横須賀の人口減少や経済収縮といった地域の課題を抽出。今年度は交流人口の増加をテーマに観光地としての可能性を分析した。この中で「若い世代が訪れるスポットや楽しむコンテンツが少ないことが弱点」とする仮説を立て、自然環境や景観を活用できる新しいピクニックスタイルを提案することにした。
トライアルの場所として広い芝生があり、飲食のテイクアウトが充実している長井海の手公園ソレイユの丘をKAKEHASHIが紹介。同ゼミの学生らが手ぶらで体験できるレンタルセットなどを考案して商品化につなげる計画だ。次年度もゼミの研究テーマとして継続する方向で、当事者世代の視点を反映したメニューの開発を急ぐ。
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