解体前の中銀カプセルタワービル
建築家として著名な黒川紀章氏が設計したことで知られる中銀カプセルタワービルの一部を長井海の手公園ソレイユの丘に設置し、ホテルとして活用していくプロジェクトが発表された。空き家や遊休不動産の再生を得意とする（株）エンジョイワークス（本社＝鎌倉市）が手掛ける。
同ビルは、１９７２年に黒川氏が建築設計し、２０２２年に解体された集合住宅。立方体のカプセル型居室（幅２・７ｍ×奥行４・２ｍ×高さ２・55ｍ）を１４０個積み重ねて構成されていた。廃棄を免れた23個は「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト」が、黒川紀章建築都市設計事務所監修のもとで保存・修復した。
丸窓が特徴的なカプセルはメタボリズム建築の象徴として注目され、国内外の商業施設や美術館で展示されている。同社では、このうちの５つをソレイユに設置して「泊まれるカプセル」として一般利用できるようにする。今秋の開設を予定しており、アーティストや建築家、デザイナーなどに協業を呼びかけて作り上げていく計画という。
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