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三浦の散歩道 〈第79回〉 みうら観光ボランティアガイド協会

掲載号:2015年3月13日号

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心光寺入口
心光寺入口

 前回に歩いた「諸磯公園」に沿った上の道を「郷戸」に向けて歩きます。三叉路を右へ進み、再度、突き当たりを右へと進みますと、変則の十字路に出ます。右に折れると県道の「油壺入口」方面になりますが、今回は、左への道へと向かいます。やがて道は下りになり、左手は谷戸になる辺りの右側に寺と思しき、門と石段が見えてきます。浄土真宗の「心光寺」です。『新編相模風土記稿』に、「白蓮山と号す、浄土宗、鎌倉光明寺末、本尊観音」とあり、『三浦古尋録』には、「観音堂正観音、恵心僧都(乙本)ノ作」とあります。

 今は「白蓮山観音堂」と言い、白石町にある、浄土真宗「一向山長善寺」の管理するお堂になっています。山門の右側に「三浦三十三番目」と記された石碑があります。また、左側にある「庚申供養塔」のうち「元文5年(1740)に建立された塔の左側面に「三浦三十三番札所」と記され、右側面に「かんのんみち」の文字が刻されています。おそらく、寺に至る道に建てられていた「道しるべ」の役をもった庚申塔なのでしょう。

 観音菩薩は三十三態(たい)に応現(おうげん)して、衆生を済度すると言われています。そのため観音霊場は三十三か所に決まっているとのことです。観音の札所巡りは、第65代の花山(かざん)天皇(984年〜86年在位)に始まると言われ、西国(さいごく)三十三か所の起こりになったと伝えています。その後、坂東札所、秩父札所がつくられ、江戸期に入って、三浦の札所もつくられたのでしょう。元文5年の「かんのんみち」のようにです。この年代は八代将軍徳川吉宗の時です。

 札所の一番は、三崎五丁目、かつての「城村」にある「城谷山音岸寺」にはじまり、三浦半島の東岸にそって北へと上がり、転じて西岸に至り、南下して再度三浦へ戻り、小網代の「網代山海蔵寺」が三十ニ番、そして、三十三番が「諸磯の観音さま」と呼ばれる、この、「白蓮山心光寺」なのです。

 ここの御詠歌は「もろもろの 願いをここに納(おさ)めおき よろずのごふと ここに止(とど)まる」とあります。三十三か所の札所を巡って「諸々の願い」をして、最後に「万(よろず)の御符(ごふ)」を最後の寺に奉納することで、「大願成就」が達せられるのでしょうか。

 「心光寺」の門の脇には石塔がいろいろと見られます。右側には、「奉納大乗妙典六十六部供養塔」があり、上部に観音像をいただいています。その隣には「地蔵尊」が祀られています。いずれも「蓮華座」の「反花(かえりばな)」がみごとです。門の左側の石塔群も見応えがあります。それは次回に…つづく。
 

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