戻る

三浦 コラム

公開日:2024.05.10

三浦半島 草花歳時記
第56回 ソラマメの仲間「カラスノエンドウ」  
文・写真 金子昇

 春に咲く野の花の一つに「カラスノエンドウ」があります。「エンドウ」の名がついていますが、実際は「ソラマメ」の仲間で、種子の「へそ」がソラマメのように長くなっています。葉の先端の3本の巻きひげがエンドウに似ているため「エンドウ」、そして種子は熟すと黒くなることから「カラス」の名がつけられました。また「野のエンドウ」ということから、呼び名は「カラスの エンドウ」ではなく、「カラス 野エンドウ」となります。

 三浦半島の海岸には、これによく似た「ハマエンドウ」が生育しています。一見区別がつきにくいですが、ハマエンドウはやや小型で、先端の巻きひげが普通1本で、羽状複葉の小葉の数も3〜6対(カラスノエンドウは約10対)と少ないです。またカラスノエンドウの托葉には、黒い斑点の蜜腺があります。

 道端や農地には、花や小葉が細くて小さい「スズメノエンドウ」も見られます。さらにカラスノエンドウとスズメノエンドウの雑種「カスマグサ」もあり、カラスの「カ」とスズメの「ス」、その中間の「マ」から名がつきました。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

三浦 コラムの新着記事

三浦 コラムの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS