連載15 世界一の素敵親子をめざして 文・家庭教育支援チーム「はっぴー子育て応援団」
桜の開花とともに新緑の美しい季節となりました。今年は、新型コロナウイルスの影響でお花見を含め美しい季節の訪れを十分に感じることが出来ない日々を送っているのではないでしょうか。
今年のイースター(キリスト教の復活祭)は、今月12日でした。ヨーロッパでは、長く厳しい冬に終わりを告げ春の訪れを表す日がイースターとされ、街には年明け頃から卵やうさぎの形をした色とりどりの可愛らしいチョコレートなどのお菓子が出回ります。私もハンブルグ在住時代には、イースターのお菓子、グッズを目にしながら寒く暗い冬を乗り越えた思い出があります。
さて、現在の緊急事態宣言下での外出制限による影響は様々な所に出ています。当初休校を喜んでいた子供達も学校再開へ思いを膨らませているでしょう。私も企業、地方でのセミナーやグループワークが中止、延期となりました。誰もがこのような状況ですから気持ちも沈みがちです。私は不安を感じ自信をなくしそうな時に思い出す1冊の絵本があります。「あなのあいたおけ」(文・プレムラワット氏、発行・文屋)です。
庭師はいつものように桶(おけ)で川の水をくみ、丘の上まで運んでいました。ところがある日、桶の一つに穴が開き、そこから水がこぼれ始め、穴の開いた桶は自分が「役立たず」と悲しみます。しかし庭師は、穴が開いたからこそ出来る役目があると教えるのです。本来の形が変わっても一人一人に役目があることを語りかけてくれる絵本です。
今までの生活スタイルが急に変わり戸惑う日々ですが、親子で過ごす時間が多い今こそ絵本を通して子どもの「生きる力」を養ってはいかがでしょうか。お子さんが小さい頃に好きだった絵本を読み返してみるのも、親子の絆を再確認し子どもの成長に喜びを感じる瞬間ですね。
在宅でお子さんと向き合う日々に疲れているご家庭も多いかと思います。日常が変化しても自分という大きな存在価値を忘れてはいけません。今こそ、自分の力を信じて未来という道を歩き始めましょう。(つづく)
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