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三浦 コラム

公開日:2020.11.20

連載22
世界一の素敵親子をめざして
文・家庭教育支援チーム「はっぴー子育て応援団」

 日本の親が子どもに望む性格特性(どんな性格になってほしいか)をご存知ですか?トップ3は「他人の事を思いやる」「規則を守り人に迷惑をかけない」「責任感」の順です。一方、海外の親が望む性格特性は、国ごとに差が生じますが、「責任感」「正義感」「指導力」などが上位に並び、「思いやり」は中ごろから最終項目あたりです。また、日本では「指導力」は最下位となっており、国によって性格特性の違いがあることがわかります。また働く人への調査でも、理想の上司像に「思いやりのある上司」がトップです。日本人は「思いやり」に対する思いが大きいですね。



 「思いやり」は、私たちが生きていく上で人と関わる時にとても大切なものです。コミュニケーション力の基礎ともいえます。子どもの「思いやり」を示す場面として、人の話を聞く、交代・貸すことができる(学齢期以上)、相手の状況を見て待つことができる、友達の手助けができる、家でのお手伝いができるなどがあげられます。



 では、「思いやり」の力を伸ばすために私たち大人ができることは何でしょうか?人の良いところを指摘する。思いやる場面を見せ、思いやりを示す機会を作る。人の批判をしない。仲直りをすすめ、自分の気持ちを話させる―が、「思いやり」の力を伸ばすために大切です。数カ月前に連載でお伝えした「しつけは、思いやりを養う」。これも知っておいていただきたいポイントです。



 昔のドイツ生活で思い出されることの一つに、若者たちが様々な人々へ配慮する姿があります。階段では、サッとベビーカーを運び、公共の乗り物では席を譲るのはもちろん、空いていても座らない若者が多く見受けられました。その姿は、とても自然で美しかったです。彼らは、小さい頃から社会の中で、そのようなお手本を見て育っています。優先席でゲームに夢中になっている若者がいる日本の現状は、私たち大人にあるのではないでしょうか。子どもの思いやり力を最大限引き出せる社会でありたいものです。    (つづく)

 

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