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三浦 コラム

公開日:2023.07.07

三浦半島 草花歳時記
第45回  三綱柏といわれた「カクレミノ」   
文・写真 金子昇

 三浦半島の山林に多く生育する「カクレミノ」は、日本固有の暖地性常緑高木樹です。名の由来は、大きな葉が体を隠す蓑に例えられました。

 古事記や日本書記には「神に供える食べ物を御綱柏(ミツナガシワ)」の葉に盛った」と記されています。この御綱柏に該当する植物には、カクレミノまたはオオタニワタリなど諸説ありますが、有力説では「御綱」(三綱)は君臣・父子・夫婦の3つの繋がりを表すめでたい言葉で、後に「ミツナ」が「ミツノ」(三角)に転化し、3つの角のある葉「カクレミノ」が使われたという説です。

 葉は大きく3裂していますが、花をつける枝の葉は小型化した単葉(先端が分かれない)になります。このように条件により異なる葉を「二型葉」といいます。

 九州では「ハコボレ」といい、葉を齧ると歯が欠けるといわれており、また四国では「歯朽」(ハクチ)と呼ばれていますが、イノシシは普通に食べているようです。

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