逗子の有志 津波の教訓、後世に 竹駒町(陸前高田市)に石碑贈る
逗子の市民団体「3・11ALL=逗子Movement.Vol.3協議会」(山上良会長)はこのほど、岩手県陸前高田市竹駒町に「未来の生命へのメッセージ碑」を寄贈した。津波被害の教訓を後世に伝えてもらおうと寄付を募りながら進めてきたもので、7日に行われた除幕式では同協議会関係者を始め、戸羽太市長や町内会、自治会関係者など約70人が出席した。
「50年、100年先の命守って」
国道沿いに設置された石碑は高さ約2・1m×幅1・4m、重さは約3トン。建立費用には今年3月に逗子で行われた追悼イベントで寄せられた約100万円の募金を活用した。
碑文には「地震が来たら津波と思え 遠くではなく高くへ逃げろ」と震災の教訓を伝える碑文が刻まれている。「てんでんこ」は東北方言で「めいめいに」の意で「避難する際はまとまってではなく、各自の判断で急いで逃げてほしい」との願いを込めた。
同町は海からおよそ6Km内陸に位置するが、河川伝いに津波が遡上し、47人の死者・行方不明者が出るなど大きな被害を受けた。式典で同協議会の山上会長は「震災で多くの尊い命が失犠牲になった。未来の子どもたちを守るメッセージとして役立ててほしい」とあいさつ。竹駒地区コミュニティ推進協議会の上部修一会長は「これまでも逗子の皆様からは多大な支援をいただいた。碑文を肝に銘じ、次世代に伝えたい」と感謝を述べた。
中高生駆け付け応援イベントも
この日は同地区コミュニティセンターで応援イベント「竹駒だヨ!全員集合」も行われた。
イベントには(一社)逗子葉山青年会議所が主催したボランティアツアーの一環で逗子葉山の中高生28人も参加。会場には仮設住宅などに暮らす地域住民らが続々と集まり、炎天下の中、かき氷やわた菓子などを振る舞った。被災地を自分の目で見ようと参加した逗子開成中学校1年の田中航くんは「実際に訪れてみて報道では見えない被災地の今が実感できた。今後も東北のことを見守り続けたい」と話した。
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