元逗子市長の長島一由氏(49)が今年8月の横浜市長選に無所属で出馬する意向を明らかにした。昨年末、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法が成立したことを受け、誘致の候補地にあげられる横浜で「反カジノ」の立場から民意を問うとしている。同市長選に出馬表明したのは、長島氏が初めて。
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5日、本紙の単独取材に応じた。横浜市は現状、IR誘致の立候補を正式に表明はしていないものの、現職の林文子市長は財政基盤の強化や都市臨海部の活性化に「有効な手段」との見解を示している。
長島氏はカジノ誘致に反対する主な理由として【1】61億円とされる経済効果の不透明性【2】ギャンブル依存症患者増加への懸念【3】歴史や文化のある横浜の地域振興策として不適切―をあげている。「アジアでは経済振興に結び付いていない実例がある。またギャンブルによる借金が原因で生活保護に陥るリスクを考えれば、市民生活を支える行政が推進すべきことではない」と主張。市長選は市民がカジノ誘致の是非を選択する機会と位置付け、「民意を結集し、イエスかノーかを明らかにしたい」と述べた。
同市長選への出馬については「逗子市民からもカジノ反対を後押しする声をいただいている」と説明。自治体運営と国会議員を務めた実績が自身の強みとし、中学校給食導入や入札改革、災害時の初動体制強化などにも意欲を示している。「横浜市は最大の基礎自治体であり、強い発信力がある。これまでの経験をもとに横浜から新たな行政運営のモデルを作りたい」と語った。
長島氏はフジテレビ報道記者などを経て1998年、逗子市長に初当選。当時31歳で全国最年少の首長として注目を集め、3期8年を務めた。2009年には衆院選に神奈川4区で初当選し、1期4年を務めた。近年は雑誌編集者や映画監督としても活動している。
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