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逗子・葉山 経済

公開日:2019.04.05

「今が一番充実している」
働きながらやりたいこと追求
「やんちゃカリー」主宰 齊藤さん

  • 愛用するスパイスを手にする齊藤さん

  • 出店するたびにメニューは変わる。下にあるのはオリジナルの名刺

 今月1日から働き方改革関連法案が施行された。副業を奨励する企業も現れ、多様な働き方を実践する人が増えている。逗子市在住で「やんちゃカリー」主宰の齊藤礼さん(26)もその1人。普段は都内の会社に勤務するサラリーマンだが、週末になれば音楽フェスやイベントに出店するなど各方面から引っ張りだこの存在だ。始めるきっかけや今後の夢を聞いた。

 「会社は半蔵門にあるので通勤は1時間30分。正直遠いです」と語る齊藤さんが逗子に移住してきたのは2年前。海が近い生活に憧れて、友人2人とともに一軒家で生活している。

 勤務先は不動産・住宅情報サイト「ライフル ホームズ」の運営で知られる株式会社LIFULL。サービス企画を担当し、家を売りたい人と不動産会社をマッチングさせるサービスの構築などに携わっている。

スパイスに魅了

 齊藤さんのもう一つの顔が、週末だけオープンする店舗を持たないカレー店「やんちゃカリー」の店主だ。逗子を拠点に湘南エリアや、都内の飲食店を間借りしたり、イベントに出店するなどしている。

 スパイスの配合から全てオリジナルの本格派。そのレパートリーも幅広く、鳥ひき肉に山椒を合わせるなど、伝統的なインドカレーにはない食材の組み合わせが人気の理由だ。

 カレーに出会ったのは大学生の時。インドカレーを作る先輩から教えてもらった。「自分も作ってみたら意外と簡単に、美味しくできた。友達にも振舞ったら好評で嬉しくて」。気付けばスパイスと食材の織りなす世界に魅了されていった。

逗子だからできた

 趣味が自分のもう一つのキャリアとなったきっかけは、逗子市内で同じく、週末だけコーヒー店を開いていた「アンドサタデー」の庄司賢吾さんと真帆さん夫妻との出会いだった。

 いつものようにカレーを振舞ったところ、「今度うちで出してみない?」と誘われた。屋号を決め、自分の作ったカレーに値段をつけて初めて店に立つと上々の反響。こうした活動をフェイスブックやインスタグラムで発信すると、知り合いだけでなく、様々な方面からオファーが来るようになったという。

 「この街で2人と出会ってなかったら、カレーはずっと趣味のまま。まさかこんなことになるなんて、2年前には思わなかったです」と充実した表情を見せる。

バランス心地良い

 現在では月に2〜3のイベントに出店しているが、「大変だと思ったことはない」ときっぱり。1番の財産は人との繋がりとも。「逗子は知り合いがすぐにできるし、特技を持っている人が多いので、『じゃあ、一緒に何かやろうよ』となるところが面白い」という。

 会社は副業を奨励しており、本人としてもモチベーションに繋がっている。「普段はサービスのユーザーと直接会うことがないので、お客さんの反応を目の前で見られるのが新鮮。仕事のヒントにもなるし、張り合いになっています」

 今後のキャリアについては、「今のバランスがいちばん心地良い」というように、会社を辞めることも、店を持つ予定もない。「しばらくは今のまま、本業も活動も続けていきたい。今の夢はカレーを通じてたくさんの地域に行くことと、カレーと音楽がコラボしたフェスを開くこと。いつか、ここ逗子で実現できれば」と笑顔で語った。

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