葉山に自生する植物と、それにまつわる人々の営みをまとめた『葉山和ハーブ手帖』を先月、(一社)はっぷが刊行した。季節ごとの手仕事や植物図鑑を収録し、実用性も高い1冊に。関係者は「多くの人に読んでいただけたら」と呼び掛けている。
「はっぷ」は葉山町を拠点に、町の一般介護予防事業や認知症フレンドリーな街づくり、リハビリ病院等での園芸療法など行っている団体。「庭仕事や季節の手仕事を幅広い世代と一緒に行いながら、元気に動ける心と体を支えていく」をテーマに活動している。
代表を務めるのは町在住の大橋マキさん。イギリスで植物療法を学び、都内の病院で6年半に渡ってアロマセラピストとして活動。葉山町社会福祉協議会主催の「介護者のためのアロマセラピー講座」を担当し、2018年に団体を立ち上げた。
活動するなかで、地域の高齢者から生活の知恵や郷土・生活史にまつわる様々な話を聞くように。「おもしろくてたまらなかった。しっかりと記録に残し、後世に伝えたい」と3年前から執筆の準備を始め、コロナ禍での中断を経て去年から本格的に取材を開始。かつての暮らしぶりを知る「古老賢者」たちに話を聞き、時には文通もして記事をまとめた。
本書では町で古くから活用されてきた植物を「和ハーブ」と名付け、その特徴や生活との関わりを紹介。梅干しやたくわん作り、行事や子どもたちの遊びなどを通して、植物と人との関わりをあたたかなイラストとともに紹介している。「和ハーブ図鑑」も収録し、その特徴を記したほか、地元にまつわるエピソードを盛り込んだ。
「年配の方から懐かしいと連絡をいただいたり、子育て世代は勉強になったと感想をくれるなど、たくさんの反応をいただいていて嬉しい」と語る大橋さん。ページ数の制約もあり、1年かけて取材した半分ほどしか載せられなかったという。「今後はホームページを中心に発信していきたい。伝えるということを通じて、これまでずっと親しんできた植物の保護や、食文化の継承に繋がったら」としている。
書籍は文教堂書店葉山店のほか、スズキヤ(逗子駅前店・葉山店)、葉山ステーション、町立図書館2階の葉山まちづくり館などで販売中(税込1430円)。
詳細は同団体ホームページ【URL】https://www.happ.life/
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