沖縄返還50周年を記念した国内最難関のSUP(スタンド・アップ・パドルボード)レースに逗子市在住の畠山洋介さんが出場する。かつての国境を人力で渡るレースを前に、「競技や歴史を多くの人に知ってもらえたら」と意気込んでいる。
O2Y(沖縄復帰50周年Okinawa to Yoron外洋縦断パドルレース)は、国内初となる人力で海峡を渡るレースで、沖縄から30Km先の与論島を目指す。毎年6月末に「カーチーバイ」と呼ばれる夏至南風が吹くタイミングで行われるため、6月29日(水)から7月3日(日)までの気象条件が整った日に開催される。かつて、国境だった北緯27度線を己の力を信じて漕ぎ進む過酷なレースは「沖縄と世界を美しい海で繋ぐ」という願いが込められているという。
事前審査もある国内最難関レースに出場するのが逗子市在住で、SUPインストラクターの畠山洋介さん(52)。昨年、「プレ大会」という位置づけで開催された前回レースに最年長で出場し、3時間17分で見事完走した。
近年、手軽なマリンスポーツとして普及が進むSUPだが、基本的には湾内や湖など、風や波の影響の少ない場所で楽しまれている。レースのコースは文字通り外洋で、ポイントとなるのが波に乗ることだという。「カーチーバイによって立つ波やうねりをうまく乗り継いでいく技術が重要」。強靭な足腰やバランス感覚、スタミナを養うためトレーニングを重ねた。
自分の能力と刻一刻と変化する自然状況。あらゆる想定をしながら海上を進むため、「人間として生き抜く力」が試される。「目の前を大きなサメが横切っても動じないメンタルが必要で、暑さに対応するのも課題。まずは無事に完走することを目指したい。挑戦する姿を通じて沖縄の歴史やSUPについて多くの人に興味を持っていただけたら」と畠山さんは笑顔で話した。
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