逗子・葉山 トップニュース文化
公開日:2023.06.09
逗子海岸花火大会
至る所に咲いた「花」
被災地との交流や清掃も
逗子海岸花火大会が5月26日、4年ぶりに開催され、夜空に大輪の花を咲かせた。多くの人を笑顔にするとともに、市民が東日本大震災の被災地の人との交流や、地元に対する愛着を深めるきっかけにもなったようだ。
花火大会は逗子市観光協会と逗子市の共催で1958年から夏の到来を告げる風物詩として行われていたが、新型コロナの影響で2020年以降中止が続いていた。
当日は山上良実行委員長が「コロナで苦しんで、悲しい思いをしてきた子どもたちのために花火を見せたい」とあいさつすると会場からは大きな歓声が上がり、ボルテージが一気に上がった。毎回、見に来ているという30代男性は「フィナーレは今までで一番の盛り上がりだったと思う。花火と音楽がぴったりはまっていて、やはり会場で体感するのが最高です」と熱く語った。
女川×逗子つながるプロジェクト
花火大会を機に、東日本大震災の被災地・宮城県女川町の人たちとの交流を深めようというプロジェクトが動きだした。
震災直後からボランティアとして被災地への支援活動を続けている逗子市内の有志と、自らも被災者ながら女川町で若い人の雇用確保や地域交流の場づくりなどの活動をする八木純子さんとのつながりから実現。花火大会当日、女川町から60代、70代の6人の女性と、八木さんとの縁で石巻市の小学6年生5人が逗子市を訪れた。レンタルスペース「サード・プレイス仲町橋」(逗子)で行われた交流会では逗子市内のボランティア有志と中学1年生2人と小学5年生1人が出迎えた。子どもたちは好きな食べ物の話などですぐに打ち解け、笑い声が絶えなかった。
女性たちは津波で家を流された人、高台で無事だった人などそれぞれ被災状況は違ったが、震災当日の悲惨な状況を語った。「山の上の墓石の上に電車の車両がのっていた」「救助に来た自衛隊の人に、家に挟まれている人を助けてとお願いしたところ『生きている人が先』と言われ、ふと目を離すとその人がもう流されて、姿がみえなくなってしまった」など津波の恐ろしさを改めて伝えた。三浦知代さん(76)は思い出すことも嫌でずっと震災の話はしてこなかったが、最近になって「子どもたちにも知っておいてもらいたい」と考えるようになったという。
交流会の後、一行は逗子海岸に向かい、花火を楽しんだ。
宴の後の清掃
花火大会の翌朝には逗子市観光協会、(一社)サスティナブル推進協会NAMIMATI、逗子30'sプロジェクトがフラワーギフティングビーチクリーンを行った。
海岸近くのマンションに住む小沢春樹さん(36)は子ども2人と参加。「思ったほどごみがなく、観客のマナーの良さを感じた」と話した。海外から4月に帰国したばかりという山内朝敬さん(41)は「いいものを見せてもらった恩返しにと思って参加した」と花火の感動をかみしめた。
清掃参加者は市内の花屋から提供されたロスフラワー(売れ残った花)を受け取り、笑顔の花を咲かせていた。
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