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逗子・葉山 社会

公開日:2025.12.19

記事から振り返る、逗子市・葉山町の今年の出来事

 葉山町クリーンセンター再整備工事の大幅な工期の遅れによって生じた、逗子市と葉山町の生ごみ処理を巡る問題が解決することなく、終わりを迎えようとしている2025年。逗子市は東逗子駅前の複合施設整備事業の休止や久木小学校改修工事の中止など、「断念」の年となった一方、葉山町は町制100周年を迎え、明るい話題も多かった。紙面で紹介した話題から1年を振り返る。

逗子市高橋睦郎さん市民栄誉賞

 桜山在住の詩人、高橋睦郎さん(87)が2024年度の文化勲章を受章したことを受け、逗子市は高橋さんに市民栄誉賞を贈った=写真【1】。2月2日には逗子文化プラザなぎさホールで贈呈式と記念講演会が行われ、高橋さんは「出会いを大切に生きてきた」と半生を語った。

7800万円寄付に感謝状

 法人向けフードデリバリーサイトを運営する株式会社くるめしの創業者、石川聡(そう)さん(42)が2024年にふるさと納税を通じて市に7800万円寄付したことに対し、市は4月に感謝状を贈った。寄付金の使用用途は教育施策で、9月には沼間中学校でみそ造り体験の授業に使われ、石川さんも授業を見学した。

総合的病院を断念

 1980年代から掲げてきた総合的病院誘致の方針を転換し、新たな地域医療の方針を示す説明会を6月に実施。桐ケ谷覚市長は、人口1人あたりの診療所数が県平均を大きく上回ることを生かして、「かかりつけ医制度を充実させ、今ある環境を生かした上で安全を確保することが逗子にとって最適だと考える」と理解を求めた。

給付型奨学金を増額

 公益財団法人逗子市渡邉利三奨学金財団は6月に行った、25年度奨学金受給者への認定証授与式で、今年10月以降の給付金を月6万円から10万円に増額することを発表した。また、今後は大学院生も対象にすることを検討すると明らかにした。

パラサーフィンでV

 久木在住の西久保涼子さん(53)=写真【2】=が6月に三重県志摩市で行われた障害のある人のサーフィン大会「第3回NSA全日本パラサーフィン選手権」の視覚障害クラスで初優勝を果たした。西久保さんは11月にカルフォルニアで行われたISAパラサーフィン世界選手権にも日本代表として出場した。

津波避難訓練

 津波が来た時、海の家を含めた海岸関係者の役割、避難場所・経路の確認をし、大規模地震発生時の津波対応力を高める目的で7月1日に津波避難訓練が実施された=写真【3】。同月30日午前にカムチャツカ半島付近で起きた地震による津波警報が発表されたが、先の訓練の成果が発揮され、海からの避難には大きな混乱は見られなかった。

「ゆめばす」始動

 ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者を支援する一般財団法人すこやかさゆたかさの未来研究所による、「ゆめばす」プロジェクトが7月にスタートした=写真【4】。同プロジェクトは財団に寄付された救急車を、電動車いすを持ち上げるリフトを設置するなどの改装を施し、患者の外出機会創出のために無償貸し出しをするというもの。

救助技術大会全国V

 逗子市消防署の諸星大弥(ひろや)さん(30)=写真【5】=が8月、兵庫県で開催された第53回全国消防救助技術大会のロープブリッジ渡過の部門で、逗子署として26年ぶりの優勝を果たした。

うみまちBASE逗子

 逗子市商工会(山上良会長)が運用するコワーキングスペース「うみまちBASE逗子」が9月、逗子5丁目にオープンした=写真【6】。1階は打ち合わせやワークショップに使えるレンタルスペース、2階は自由席10席、3階は固定席14席の仕様。リモートやPC一つで仕事をする人たちのマッチング、交流、起業支援などでの活用を目指す。

葉山町葉山町100周年記念誌

 葉山町は1月1日に迎えた町制100周年の記念誌=写真【7】=を発行した。B5判で全456ページ。葉山の歴史、文化などを17章に分けて写真を多用し、分かりやすく解説した1冊。町役場2階政策課、図書館、葉山しおさい博物館などで2000円で販売。

インクルーシブ遊具

 南郷上ノ山公園に1月、年齢、性別、障害の有無などに関わらず誰もが楽しめる「インクルーシブ遊具」が設置された。座面の広いブランコ「ウードルスイング」=写真【8】=、トランポリンのような「ベッドジャンパー」、隠れ家的なドーム型の「コージードーム」の3つを設置。遊具の周りには弾力性のあるゴムチップを敷き安全性を重視した。

遊び場マップ

 町の子どもたちが遊ぶ場所の今昔をまとめた「葉山3世代遊び場マップ」が3月に完成した。町内で子育て関連のボランティアをするメンバーが集まった「葉山3世代遊び場マップ制作実行委員会」が町内の小中学生40人と、最高齢90歳までの大人40人に聞き取り調査をし、116カ所の遊び場を紹介している。葉山まちづくり協会で700円で販売。

下田から伊古奈桜

 葉山町と御用邸つながりの友好都市・静岡県下田市が発祥の「伊古奈桜」=写真【9】=の苗木3本が寄贈され、3月に阿部倉山に植樹された。同桜は早咲きで有名な河津桜よりも開花時期が早く、花は直径4〜5cmと大きめなのが特徴。10月には新たに7本寄贈され、阿部倉山に5本、旧東伏見宮葉山別邸に2本植樹された。

かいのどうぶつえん作品発表1000回

 本紙「砂浜で生まれたものがたり」を共同連載中の角田元さんが貝殻で作った動物の作品を毎週土曜日に披露していた「かいのどうぶつえん」が6月14日に1000回を迎えた。2006年に「ニワトリ親子」を発表してから毎週一度も休まず、新作を作り続けた。1000回記念作品は『アラビアンナイト(「千夜一夜物語)』から『アリババと40人の盗賊』の「開けゴマ」のシーンを制作した=写真【10】。

ミューシーPR大使に

 葉山生まれのアオウミウシのキャラクター「ミューシー」が7月、葉山町PR大使に就任した=写真【11】。前年度は町制100周年PR大使を務めていた。現在は、ミューシーグッズがふるさと納税の返礼品としても活用されている。

葉山タンブラー

 町が推進するはやまエシカルアクションの一環で、使い捨てカップ削減とゴミへの意識向上を目的に実施している「マイタンブラーキャンペーン」。町はキャンペーンの浸透を狙い、オリジナルの「葉山タンブラー」を販売=写真【12】。当初限定500個の販売だったが、好評のため2度の追加販売も行った。

葉山小が100周年

 町立葉山小学校が創立100周年を迎え、10月31日に記念式典、11月1日に記念イベントが開かれた=写真【13】。式典で浜名恵美子校長は、学校に多大な寄付を行った味の素創業家の二代目、三代目・鈴木三郎助氏の功績に触れたうえで、児童らに同社のように「葉山から世界に羽ばたいてほしい」とエールを送った。

デフリンピックに葉山ゆかりの2選手

 耳の聞こえない、聞こえにくい人のためのスポーツの祭典「デフリンピック」が11月に東京で開催され、葉山町出身の中田美緒さん(女子バレーボール)と町在住の永田英司さん(射撃)の2人が出場した。中田さんは3度目の出場で、バレーボール女子は見事に優勝を果たした。

松尾さんが世界記録

 葉山にこにこ保育園の松尾真弓園長が、11月に行われた東日本マスターズ陸上競技選手権大会で、神奈川県チームとして65歳以上女子の4×100mリレーに出場し、1分00秒09の世界記録を樹立した。

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