「瀬戸の花嫁」や「銀河鉄道999」などの名曲で知られる故・平尾昌晃さん(1937-2017)が作曲した片瀬小学校の愛唱歌「片瀬のうた」が作られた50年前当時のテープが発見された。所属事務所から贈られたものが校内に眠っていたといい、関係者が偶然発見した。来年創立150周年を控え、村上孝行校長は「運命のようなものを感じる」と話している。
片瀬のうたを作曲した平尾さんは、2、3年生のとき同校に通学。この縁を生かして50年前、100周年実行委員会が作曲を依頼したという。
歌詞は公募で選ばれた地元在住の川田なおみさんの詞を採用。歌は、平尾さんの代表曲「瀬戸の花嫁」を歌った小柳ルミ子さんが担当し、1974年にアルバムに収録された。
発見されたテープは古く、再生機器がないため、中身は確認できないが、「原テープ」と書かれており、「片瀬のうた」の収録音源が収められている可能性もある。
発見場所は、学校の記録や授業の古道具を収めている倉庫。150周年記念企画の実行委員会に参加している同窓会メンバーが100周年の記録を探っている時に見つけた。作詞の応募作品も残っており、実行委は「当時をしのぶ貴重な資料」と発見を喜ぶ。詞が採用された川田さん(61)は当時を振り返り「応募したのは小学6年生のときで窓から見える風景を見ながら書いた。小柳さんのアルバムに自分も感動した」と懐かしむ。「みなさんで50年も歌い継がれていると聞いて、照れくささもあるが、うれしいし誇りに思う」とはにかんだ。
「第2の校歌」
村上校長によると、校歌のほかに、公式に歌われる第2の校歌のような存在は珍しい。始業式や終業式、朝の会など公式な行事で始まりは校歌、終わりは「片瀬のうた」と歌われているという。
親しんできた同窓会メンバーらは「集まった時は、みんなで大合唱するのがお決まり。卒業生の絆にもなっている」と説明。「魅力は片瀬の山、片瀬の海、片瀬の町、3番あるそれぞれの歌い出しで浮かぶ情景の表現が良い」と愛着を語る。
メンバーらは150年の節目に向けて、団体を設立し、片瀬のうたを使った地域活性化企画も進めているという。
日本屈指の振付演出家片瀬のうたをダンスに
国内トップアーティストの振付演出やふじキュンダンスも手掛けた南流石さんが、同小出身者として、片瀬のうたをラジオ体操にかわるダンスにした。
お披露目の運動会を前に16日、自ら児童を指導=写真。「吸収力が素晴らしい」と称えた。
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