鎌倉版 掲載号:2013年2月22日号 エリアトップへ

鎌倉のとっておき〈第1回〉 雪の円覚寺舎利殿

掲載号:2013年2月22日号

  • LINE
  • hatena
円覚寺舎利殿=木版画・寄稿者自作
円覚寺舎利殿=木版画・寄稿者自作

 鎌倉期に大陸から伝わった建築文化は、日本の寺院建築に大きな影響を与えました。その中でも、禅宗寺院の建築様式であった禅宗様は、その流麗な美しさのためか、あるいは異国情緒へのあこがれもあってか、日本人の感性に受入れられ、後世に受け継がれていきます。

 円覚寺舎利殿は、15世紀頃に、西御門にあった太平寺の仏殿として建造され、その後、現在の地に移築されたと言われています。ほぼ当初の姿を残す数少ない禅宗様の遺構です。

 くっきりとした花頭窓の曲線、柱間と柱上詰組配置のバランス、弓状の欄間、板壁のトーンが、独特の雰囲気を作り上げます。また何より、周囲の緑に包まれた中にのぞく反りの大きな屋根、全体のフォルムは秀逸で、尼寺の仏殿として誕生した気品が漂うようです。鎌倉の地に降り立った大陸の花嫁は、600年の時を経て、優美に輝き続けているのです。

 何年か前のこと、大雪が降った翌日、円覚寺を訪れてみますと、舎利殿は、雪化粧の世界の中で、えも言われぬ美しい姿を見せてくれました。音のない空間に澄んだ空気が流れ、忘れられない出会いになりました。

 雪の国宝円覚寺舎利殿。とっておきの鎌倉の情景です。  (石井卓郎)
 

鎌倉まめや小町通り店

5月に店舗をリニューアル。広々とした店内には常時70~80種の豆菓子が充実。

http://www.mame-mame.com/

<PR>

鎌倉版のコラム最新6

鳩が舞い降りる街

鎌倉のとっておき 〈第100回〉

鳩が舞い降りる街

11月20日号

源氏の御曹司(おんぞうし)に仕えて

鎌倉のとっておき 〈第99回〉

源氏の御曹司(おんぞうし)に仕えて

10月30日号

日本の製紙産業への功績跡

鎌倉のとっておき 〈第98回〉

日本の製紙産業への功績跡

10月23日号

鎌倉の民謡あれこれ

鎌倉のとっておき 〈第97回〉

鎌倉の民謡あれこれ

10月16日号

鎌倉と御家人〜相馬氏〜

鎌倉のとっておき 〈第96回〉

鎌倉と御家人〜相馬氏〜

10月9日号

江ノ電の車窓から

鎌倉のとっておき 〈第95回〉

江ノ電の車窓から

9月18日号

あっとほーむデスク

  • 1月8日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

  • 12月4日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2021年1月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク