鎌倉エフエムで放送中のカントリー音楽専門番組「親父のカントリー」(毎週水曜日午後8時〜9時、再放送日曜午前11時〜12時)に、俳優の高橋和也さん(44)が2年前からレギュラー出演している。高橋さんは毎月第2週に登場。「敬愛してやまない」という伝説的スター歌手、ハンク・ウィリアムスの曲を紹介し続けている。
今年放送開始から10周年を迎える「親父のカントリー」に、高橋さんが出演するようになったのは、2012年の7月から。同年5月、都内で開催されたカントリー音楽のイベントに出演していた高橋さんの声に、パーソナリティーの大塚哲夫さんが惚れ込み、出演を依頼したことがきっかけだ。
高橋さんが番組で紹介するのは「カントリー音楽の歴史で最も重要な人物の一人」と言われるハンク・ウィリアムス(1923〜53)の曲ばかりだ。トップ俳優の一人として数多くのドラマや映画に出演を続ける高橋さんは、カントリーバーを経営する父の影響もあり、幼いころからカントリー音楽に親しんできた。そんな高橋さんがハンクに傾倒するようになったのは40歳を過ぎてからだという。
ハンクは29歳で亡くなるまでの数年間に数多くのヒット曲を残し、ボブ・ディランをはじめ多くのミュージシャンに影響を与えた。高橋さんは「生きることの喜びや悲しみ、人がいかに生きるべきかなど、時代を超越したメッセージに魅かれた」と振り返る。
その一方で「現代の日本ではハンクが紹介される機会はほとんどない。ハンクの歌を、そしてカントリーを次の時代に引き継いでいきたかった」と出演を決めた思いを語る。出演はボランティアで、大塚さんは「彼ほどのスターがこんな条件で出演してくれるのはあり得ない」と話すが、高橋さんは「ハンクの歌をかけて、ハンクの歌を歌い、ハンクのことを語る贅沢な1時間」と笑う。
出演開始から2年近く。番組がインターネット配信されていることもあり、最近では全国から反響が寄せられるようになった。「新しいファン、それも若いファンが徐々に生まれている」と、確かな手ごたえを感じている。
高橋さんはトヨタ自動車をモデルとしたドラマ『LEADERSリーダーズ』(TBS系3月22日、23日放送)に出演するほか、映画『パズル』(内藤瑛亮監督・3月8日公開)、『そこのみにて光輝く』(呉美保監督・4月19日公開)が公開を控えるなど、俳優として忙しい日々を過ごしているが、ハンクへの思いはますます高まっているようだ。「彼が遺した音楽を生涯かけて追及していきたい。それだけの価値があることだと思っている」。伝説のスターが歌に込めたメッセージとその魂を、これからも鎌倉から発信していく。
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