鎌倉版 掲載号:2017年6月2日号 エリアトップへ

鎌倉歴史文化交流館の館長を務める 青木 豊さん 横浜市在住 66歳

掲載号:2017年6月2日号

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「知る楽しさ伝えたい」

 ○…「鎌倉歴史文化交流館」は5月15日、鎌倉の歴史的・文化的遺産を学び、体験、交流できる場としてオープンした。世界的に著名な建築家が携わった建物も評判となっている。これまで全国各地で博物館の運営に関わってきた実績が認められ、初代館長として白羽の矢が立った。「観光客はもちろん、市民の方もリピーターになってもらえるような場所にしたい」と意気込みを語る。

 ○…和歌山県出身。実家は高野山の麓に位置し、一帯に弥生時代の遺跡が広がっていた。「子どもの頃は石器を拾ったり古墳群を見て歩いたりと、遺跡が身近な遊び場でした」と懐かしそうに振り返る。興味は自然と考古学へ向かい、高校では歴史クラブに所属。長期休みには隣の奈良県へ調査に出かけたという。

 ○…転機となったのは高校3年生の時。日本における考古学の第一人者である樋口清之氏(故人・国学院大学名誉教授)の講演を聞いたことだった。「その時のテーマは『松尾芭蕉は忍者だった』というもの。斬新な発想と視点にそれまでの考古学のイメージを覆され、この人のもとで学びたいと思った」と同大へ進学。樋口研究室の門を叩くと、志を同じくする仲間と充実した日々を過ごした。卒業後は同大博物館に学芸員として就職したことをきっかけに博物館学を本格的に学び始め、博士号を取得。2003年から同大文学部教授を務めている。

 ○…2人の子どもと妻の4人暮らし。忙しい日々を過ごすが、骨董市めぐりが息抜きという。鎌倉の印象を「自然が豊か。水田ばかりの和歌山と違って、植物の種類も断然多い」と話し、「日本の歴史・文化と植物は切っても切り離せない。古典に出てくる花を紹介したり、昔の人が植物をどのように生活に取り込んでいたか紹介する野外教室なんかもできたらいいな」とニコリ。その豊富なアイデアと知識で、知る楽しさを伝えていくつもりだ。

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