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鎌倉 人物風土記

公開日:2019.05.31

6月に作家による展示・販売会を開く「たまなわ暮らしの集い」の代表
鈴木 明さん
城廻在住 63歳

玉縄の才能や人、つなぎたい

 ○…鎌倉彫の作家として活躍する傍ら、玉縄地域に住む手工芸作家ら3人とともに「たまなわ暮らしの集い」を立ち上げた。6月15日と16日には「第1回ものつくりの集い」と題した作品の展示・販売会を開催する。「作家に限らず、人と人をつなぎ、ここから新しい動きが生まれたら」と目を細める。

 ○…「才能ある人がたくさんいるのに、玉縄にはそれを発揮する場がない」。発足のきっかけは、近所に住む作家仲間との立ち話だった。「だったら自分たちで、となったんだけど、おだてられて代表になっちゃった」。知り合いを中心に地元ゆかりの作家に声をかけ、開催にこぎ着けた。「出すのはプロとして恥ずかしくない、クオリティーが高いものばかり」と自信を覗かせる。

 ○…24歳で玉縄中の教員になり、15年にわたって社会科を教えたが、40歳を目前に「伝統工芸をやりたい」と思い立った。仕事を辞め、鎌倉彫の塗師に弟子入りし、現在は自宅の工房で「使って飾って楽しい」作品をモットーに、漆器からアクセサリーまで幅広く手掛けている。「元々1人が好き。でもラジオを聞きながら黙々と作業しているから、人と話したくなるのかな。つい立ち話に付き合っちゃう」。子育てや学校の話となると、「うるせぇ頑固じじい」としての熱い持論があふれ出す。

 ○…一人息子が幼いころは養護教諭の妻が勤めに出て、自身が子の弁当を作り、保育園の送り迎えをしてきた。仕事を離れ、イタリア製のオートバイ「ドゥカティ」で仲間と行くツーリングも楽しみの一つ。「はたから見ればバイクいじりに大工仕事、プラプラしてる人だよね。昔からあれもこれも好き勝手やれるのは妻のおかげ。飽きっぽいのに結婚生活だけは長続きしてるなぁ」と笑った。

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