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”心友”との半世紀つづる 小川荘六さんが上梓

文化

掲載号:2020年7月24日号

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 小川荘六さん(84歳・横須賀市在住)が、故・井上ひさしとの半世紀以上にわたる交流をつづった「心友 素顔の井上ひさし」(作品社・税別2200円)=写真=をこのほど刊行した。

 上智大学で出会って以来、54年間交流を絶やさなかったという2人。ある企画で、井上との数々の思い出やエピソードを語った際、周囲から本を執筆してはという声が上がった。「書くことは素人」だったこともあり、即座に断ったというが、長年井上を担当してきた編集者からの「語り部として後世に残すのが親友の責任」という言葉に背中を押され、筆を執ったという。

 同書には、井上が在学時に小川さんの実家を度々訪れ、寝泊まりしていた話や2人で観た映画など、世間ではあまり知られていない逸話がちりばめられている。

 ”心友”と互いに呼び合った仲だけあって、井上が肺がんで亡くなった時はショックのあまり1年以上気力を失ったという小川さん。「井上との出会いがない人生なんて考えられない。この本が人との出会いや付き合い方を見直すきっかけになれば」と話す。

 「彼は分け隔てなく誰にでもまっすぐ。私も言いたいことははっきり言う」。政治や社会問題について議論が始まると、徹夜の覚悟が必要だった。互いにヘビースモーカーで、明け方には吸い殻がこんもり。それは歳を重ねても変わらなかった。「『天国や極楽は善良で真面目な人がいくところだから、面白い人間が集まっているのは地獄らしい』と言っていたから、彼は今頃地獄にいる。もう少し待ってろよ、缶ピースを持っていくから」

著者の小川さん
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