2025年度(第63回)神奈川県高等学校総合体育大会が5月10日から18日にかけて横浜市の三ツ沢公園陸上競技場で開催され、鎌倉市内の高校では鎌倉学園高校の中島颯一朗さん(3年)と澤田明慶さん(2年)、七里ガ浜高校の宮澤慶大(よしひろ)さん(3年)が上位に入賞し、きょう6月13日から16日まで栃木県で行われる南関東大会へ出場する。
鎌倉学園・中島さん、澤田さん
鎌倉学園高校からは、中島さんが男子3000mSC(障害)で6位に入賞。澤田さんが男子走高跳で6位に入賞し、2人にとって初となる南関東大会への切符を掴んだ。
自分の心に向き合う
箱根駅伝に憧れて小学生から陸上を始めた中島さん。日本選手権で見た3000m障害に興味を持ち、高校1年から本格的に競技に取り組んだ。「走るだけでなく跳躍も好きだった」というだけあり、学年があがるたびにタイムを更新し、高校生活最後となる3年の県大会で9分19秒71を記録。上位6位までの南関東進出に滑り込んだ。
長距離を走るだけでなく、ハードルや水濠を越えなくてはならない同競技。中島さんは「ラストまで何が起きるか分からない緊張感」が魅力と語る。夢はインターハイ出場とU20申請タイムである9分12秒を切ること。走りについて「ハードル前の減速がある」と分析。3年間向き合ってきたハードルに「まだ気持ちの奥に恐怖感がある。何度も走って飛び越えることで克服したい」と、自らの心と向き合い日々の練習に励む。
悔しさを力に
185cmの恵まれた体格を持つ澤田さんは、「どの競技よりも楽しい」という走高跳に中学からのめり込んだ。
自己ベストは1m92。県大会でこの記録を越えられたら1位も夢ではない。そんな強い気持ちでのぞんだが、当日はあいにくの雨。安定しないコンディションはどの選手も同じだが、「最初が一番良くて回数を重ねるたびに悪くなっていった」と振り返る。記録は1m85で南関東進出となる6位には入賞したが、2位から5位は揃って1m90。結果について「正直悔しい」と唇を噛む。
更なる上を目指すために、助走の歩数に目を向けた。これまでの7歩から、あえて少ない5歩に。踏み切りが安定し、手ごたえを感じている。大舞台のインターハイを見据え、南関東での雪辱を誓う。
七里ガ浜・宮澤さん
七里ガ浜高校からは、宮澤さんが男子やり投に出場し、自己ベストの51m54を叩き出し県予選を5位通過した。
シーズンイン直後の3月に「力試し」として出場した東海大学投てき記録会で、これまでの自己ベストを更新し、49m39の結果が出た。想定以上の記録に、「今シーズンは上位を狙えるかも」と、さらに練習に力を入れた。
実は、高校1年3月に出場した大会で、肘の靱帯を損傷するけがを負ってしまった宮澤さん。「違和感が続いている」ひじとうまく付き合うため、180cmを超える身長を生かした体の使い方などの研究を続けてきた。
やり投の試合では、3本投げたうちの好記録1本で結果を競う。宮澤さんは、腕に負担をかけないように「1本目で決め切る」ことを心に誓い、湘南地区予選、県予選で体現してきた。
初出場となる南関東大会では、「55mを超える自己ベスト更新」を目標に挑む。
同校陸上部顧問の原広行教諭は、「貪欲に自分に合った投げ方を研究してきた。南関東出場は彼の努力の賜物。顧問としてうれしく思う」とエールを送った。
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