県立茅ヶ崎北陵高校(市内下寺尾)の移転問題を巡り、神奈川県は今年度当初予算案に、移転に向けた関係経費の計上を見送った。移転先のめどが立っていないためで、これにより同校では仮設校舎での授業が10年目を迎えることとなる。
同校は校舎の老朽化に伴い校庭を活用した建て替えを計画。2002年に調査を進めたところ、高座郡の役所「高座郡衙」跡が発掘され計画を一時断念。そのため生徒は2006年から約200m離れた民有地に建てた仮設校舎に通っている。その後移転先が見つからず、木造による建て替えと遺跡群の一部公開も検討されたが、反対が相次ぎ撤回。改めて2014年度中に適地を探すとしていた。
県まなびや計画推進課は「市外を含めた近隣地を検討しているが、移転先のめどは立っていない」と話す。また「地権者など相手のある交渉なので、移転時期に期限を設けることは難しい。しかしながら仮設校舎の土地の借地契約が現状2017年までなので、それまでには移転を進めたい。仮設校舎自体も10年経過すると老朽化してくるので、生徒の皆さんにご迷惑をお掛けすることがないようにしたい」とコメントした。
市教育委員会は「基本的には県の判断に任せています。遺跡群が国史跡指定を受けたこともあり、県や学校のご協力を得られれば、可能な範囲で遺跡の公開や現地解説、調査などを進めていきたい」と話した。
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