「茅ヶ崎に似合う音だよね」。そう話すのは、日に焼けた肌に白い歯、頭にはサングラス、赤い上着を羽織って軽やかにウクレレを奏でる中村龍男さん(63・柳島海岸在住)。周囲からは「これぞ茅ヶ崎シニアという歳の取り方」と評されるが、本人はいたってマイペースだ。
南湖生まれ、南湖育ち。元々生粋の波乗り師で、サーフィン歴は46年にもなる。家族で毎年訪れているハワイに影響され、妻が発した「ウクレレやりたい」の一言を機に、3年前から夫婦で市内の楽器店でウクレレを習い始めた。
”脳に汗”が若さの秘訣
高校生の頃は吉田拓郎に憧れフォークギターを手にしたものの、月日が流れ、愛器は押し入れの中。「先生の前では基本のアルペジオも緊張しちゃって、汗がタラタラ。何度も同じことを聞いちゃったり」と照れた表情を見せるが、これこそが若さの秘訣。「誰かの前で発表したり、脳に汗をかくほどの緊張は、仕事から離れるとなかなかない。いい刺激になるんだ」
家では夫婦セッションをしたり、時には幼い頃同じ教室でエレクトーンを習っていた娘も演奏に加わったりすることもある。昨年末には友人との集まりで、目標としていたハワイ民謡『タフアフアイ』を披露した。
じっとしているのが苦手という中村さん。若い頃は、朝に波に乗り、さらに南湖の自宅から辻堂の勤め先までジョギング出社していたほど。原動力の1つ”おいしい晩酌”のためには健康維持も欠かせない。「まだまだやりたいことがたくさん。ボケる暇はない」とにっこり。「まだ60代も前半。これから80代まで20年あるよ」と目をきらめかせた。
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