国は来年10月1日からの実施を目指し、幼稚園・保育園・認定こども園などの3〜5歳の無償化を進めている。一方、茅ヶ崎市の来年4月入園の保育園の申請手続きが10月11日に、私立幼稚園の願書配布が10月15日に開始された。多様化する子育て環境に対する市の考えなどについて取材した。
「家庭の事情、子育てのかたちは十人十色」と話すのは、市こども育成部の西山和志さん(45)。「子育て施策に共通する大前提は『子育て環境が選べる』ということだと考えています」
未就学児の家庭以外での子育て環境の選択肢に、幼稚園や保育園、認定こども園がある。
幼稚園は、文部科学省管轄の「教育機関」で就労を問わず申し込める。市内にある幼稚園は現在私立のみで、選定は各園が実施。茅ヶ崎市は1972年から、収入などに応じ段階分けされた額の就園費用が一部補助される『幼稚園等就園奨励費補助金』を導入している。
保育園は、厚生労働省管轄で、保護者に代わって保育する「児童福祉施設」。選定は自治体が行う。保育料は、国が決めた基準の範囲内で毎年各市区町村が定め、茅ヶ崎市では国基準の6〜7割程度となっている。
認定こども園は、近年新たに全国的に導入された選択肢。保護者の就労を問わず利用できるなど、幼稚園と保育園の特徴を合わせ持ち、申し込み先も園の種類によって異なっている。市内にある認定こども園の保育料は、保育園保育料と同等の扱いだ。同部の吉田順一さん(39)は「通園先のこども園移行で、保育料が軽減された、という声もあります」と笑顔を見せる。
市ではほかにも子育て環境選択をサポートする独自の取り組みとして、就園希望者らに園や利用できる制度の情報などを提供し、相談に乗る「保育コンシェルジュ」を置いている。
1年後に向け無償化施策は検討中
国が進める無償化施策は、これらすべての利用料の無償化を目指すものだ。消費税引き上げに合わせ、子育て世帯を応援することなどを目的に進められている。「以前から国は無償化に向けた動きを段階的に進めていた。具体的な手続きなどは現在検討中とのこと。市としては指示に備えつつ、最新の情報を市民の方に伝えていきたい」と吉田さん。西山さんは「より多くの方が、子育て環境を選びやすくなり、それぞれにあった環境を見付けられるようになれば」と笑顔で話した。
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