茅ヶ崎・寒川 社会
公開日:2019.05.01
4世代でバトンつなぐ
柳島海岸の金井さん一家
時代が移りゆく中、家族のあり方も多様化している。昭和から平成、そして令和へ。家族4世代で暮らす金井家を取材した。
夫の祖父母の代から柳島海岸に住む金井加代子さん(60)の家族。家業はウェットスーツなどを扱うサーフ用品店で、加代子さんは約40年前、結婚を機に両親と茅ヶ崎へ移り住んだ。現在は加代子さん夫婦とその両親、娘と息子夫婦、孫の合わせて11人が3階建ての一軒家に暮らす。
「家族で一緒にいる時間を大切にしている」という加代子さん。今年4月には小出川のさくら祭りに全員で出掛け、夏になると自宅の庭で毎週末バーベキュー。毎日の夕食は10人が食卓を囲い、一食で7合の米を空にする。加代子さんは「これでも長男が高校生の時よりだいぶ減ったのよ」と苦笑いを浮かべる。
加代子さんの長女・佐藤枝里佳さん(33)の夫は建築関係の仕事で国内を飛び回り、息子の奏太ちゃん(4)が体調を崩してもすぐには駆けつけられないことも。そんなときは、一緒に住む加代子さんや加代子さんの母・新井和子さん(82)が助けになってくれる。「苦労もあるけど支え合いが大事」(加代子さん)。
82歳を気遣う4歳
「うちの家族はみんな”積極的なお人好し”なの」。市内のデイサービスを利用する和子さんは「私がいないと回らないから」と仕事に行くつもりで出掛けるほどの世話焼き。そんな家風を受け継いでか、4歳の奏太ちゃんも曾祖母である82歳の和子さんが散歩に出掛ける際は一緒に手をつないで、段差や歩くペースに気遣いができるように。「よく周りに気が付く子になってくれた」と和子さんは曾孫に優しい視線を送る。
幼稚園でもリーダー的存在で、いつも率先して玩具を片付ける奏太ちゃん。今年、妹・好(このみ)ちゃんが生まれてからはさらに責任感が増したよう。加代子さんは「現代の家族の形は多様化しているが、大家族は自分だけでは気づけない発見があっていい。次世代をみんなで育てていきたい」。バトンは令和に託された。
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