今年3月5日、惜しまれながら120年の歴史に幕を下ろした南湖通りの銭湯「恵比寿湯」。解体が進み、廃棄予定だったタイルや建具、下駄箱などが、市内在住のアーティスト・ナスマサタカさん(53)によって形を変え再生され、新たな息吹が吹き込まれた。
”お宝”発掘へ
恵比寿湯から徒歩1分のところに、昭和レトロな雰囲気のアトリエ兼店舗『ナスナスショッピ』を構えるナスさん。入浴しに何度か立ち寄ったことのある恵比寿湯が解体されることを知り、「捨てるものがあれば欲しい」と現場に出向き、解体業者に交渉した。しかし、責任者不在でどうすることもできず、「あきらめた」という。
そんな時、恵比寿湯の関係者が店鋪前で作業をしているナスさんに声をかけてきた。「捨てるものがあるから、良ければ引き取ってくれませんか」。うれしくて、うれしくて天にものぼる気持ちだったという。すぐに現地へ行き、“お宝”の発掘作業を開始した。
浴槽のタイルやボイラー室の建具、下駄箱のほか、煙突のはしごや冷蔵庫、雑貨など、そこは宝の山だった。持ち帰ったナスさんは、コロナ禍の影響で休業していた店舗で早速作業を開始し、タイルは花壇やミニ湯舟に、はしごは窓の柵などに生まれ変わった。
24日に営業再開
ナスナスショッピを会場に、展示会『ナニモシナイ ロボット展』が7月24日(金)から開催される。それに伴い、店舗の営業を再開。ナスさんは「24日に合わせ、ぜひ遊びに来てください」と話している。
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