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高校野球 苦難乗り越え、最終章

スポーツ

掲載号:2020年7月31日号

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▶右から北陵マネージャーの小西真奈さん、市之瀬皓江さん、石田美菜さん▲アレセイアの卒田さん
▶右から北陵マネージャーの小西真奈さん、市之瀬皓江さん、石田美菜さん▲アレセイアの卒田さん

 今年もまた、高校野球の季節がやってきた。新型コロナウイルスの影響で甲子園大会は中止となったものの、神奈川では独自の「高校野球大会」が8月1日(土)に開幕。苦難を乗り越え、それぞれのチームが最後の舞台に立つ。

 開幕まで2週間を切った7月20日、アレセイア湘南高のグラウンドには男子部員に交じって黒髪をなびかせる選手がいた。卒田日向さん(3年)。2005年の創部以来、初の女子選手だ。

 中学時代に野球をしていた卒田さんは、高校ではマネージャーとして裏方にまわった。それでも、「野球をやっている人はやっぱりかっこいい」と、2年生の秋に外野手として再びユニフォームを着た。しかし男子部員との差は大きく、ノックのボールが捕球できず、走塁ではアウトになってしまう。「悔しい思いはほぼ毎日、泣くときもあります」

 だが、その悔しさが卒田さんを自主練習へと突き動かし、コロナ禍で部活が休止となった3カ月間は鎌倉の自宅で素振りや筋トレ、ランニングを繰り返した。6月中旬に練習が再開すると、改めてこんな思いに駆られた。「野球って楽しい」。練習をともにする石黒汰樹主将(3年)は、「とってもまじめ。試合に出られないって決まっていても、しっかり練習に取り組んでいる」。

 そう、卒田さんは高校野球連盟の規定で選手として公式戦には出場も、ベンチ入りもできない。今大会も例外ではない。それでも最後の日まで、「1日1日を宝物に」とグラウンドで目を輝かせる。試合当日は仲間と同じ”熱さ”を感じるため、ベンチに最も近い場所に陣取るつもりだ。

マネージャー、保護者も奮闘

 新型コロナによって練習まで奪われた球児たちだが、各校が工夫を凝らして難局に挑んできた。

 茅ケ崎高はなかなか練習ができない状況に、部員たちのモチベーションが低下しつつあった。何とかチームを盛り上げようと、学年ごとに分散し、河川敷などでキャッチボールやノックを敢行。学校練習も再開し、「みんなと練習できるのはやっぱり楽しい」(木下遼太郎主将/3年)とムードは上向きだ。

 選手を支えるマネージャーや保護者も奮闘。鶴嶺高では緊急事態宣言解除後、3年生の保護者たちがバッティングゲージの修復を行い、選手たちがスムーズに練習を再開することができた。

 茅ケ崎北陵高は、マネージャーから選手へとびっきりのプレゼントが。「冬からデザインを考え材料を集めた。夜中までかかって作りました」と小西真奈さん(3年)が解説するのは、選手一人ひとりの顔を模した人形型のお守り。計46体の人形とともに、チーム一丸で勝利を目指す。

 3年生にとっては、泣いても笑っても最後の大会。茅ケ崎西浜高の現3年生は昨年、野球への考え方の違いから対立し、バラバラになりそうなことがあった。何度も何度も話し合い、「辞める」と言い出した部員の自宅へみんなで出向き思い留まらせたこともあった。

 春からはコロナによって練習が絶たれたが、分裂危機を乗り越えたチームは強かった。各自が練習の様子を動画で共有し、互いにアドバイス。青木諒哉主将は言う。「あまりにも長い期間みんなと野球ができず、精神的に参ってしまった。でも、リモート練習のおかげでひとりじゃないって勇気づけられた。野球に対する気持ちがより高まった」。集大成の夏がいよいよ始まる。
 

チーム練習する茅ケ崎高・木下主将
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