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茅ヶ崎・寒川 文化

公開日:2021.07.16

幻の駅や相模鉄道本社も
90年前の相模線「案内図」

  • 寒川駅からは四之宮駅への支線が伸びる。現在の北茅ヶ崎駅がない頃で、相模鉄道の本社が茅ヶ崎駅前にあった。海水浴場に旗らしきものが並ぶ

  • 地元の名士だった添田良信氏

  • 茅ヶ崎海岸の紹介

 南湖在住の会社員、添田一信さん(56)が、自宅の整理中に90年前の相模線を描いた「沿線案内」を見つけた。まだ同線が私鉄だった戦前の風景をとどめる貴重な資料で、祖父の良信さん(故人)が入手したものと思われる。



 同様の案内図は100年前の開通(1921年)から5年後、7年後に発行されたものも現存している。この図には90年ほど前の全線開通後の様子が描かれ、茅ヶ崎駅前には「相模鉄道(相模線)」の本社が見て取れる。寒川駅から伸びた支線の先には「四宮」(四之宮駅)の表示も。寒川なのに「四之宮駅」なのは、当時この付近が平塚側の飛び地だったため。当時は関東大震災の復旧などで砂利の需要が高く、この支線は相模川で掘った砂利の出荷が目的だった。四之宮駅は銀河大橋近くの土手のあたりにあったらしいが、終戦前に廃線となった。



茅ヶ崎の海水浴「湘南地方第一」



 裏面に書かれた沿線の名所案内で筆頭に書かれているのが茅ヶ崎の海岸。「白砂青松砂丘起伏し富士箱根の連峰をはじめ〜(中略)風光雄大を究海水浴は湘南地方第一の定評」とあり、大岡越前守の墓の説明も。



 案内図を発見した添田さんは「長い積み重ねががあって今があることを改めて実感しました」。路線図が入っていた衣裳箱からは古いバス路線図や絵葉書類も見つかったという。

 

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