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茅ヶ崎・寒川 文化

公開日:2022.09.02

西浜吹奏楽部、初の東関東へ
コロナ禍の苦難乗り越え

  • 東関東大会を控え練習に励む同部部員

 県立茅ケ崎西浜高校吹奏楽部が、8月6日に川崎市で行われた神奈川県吹奏楽コンクール高等学校の部B部門で金賞を受賞するとともに、同部初となる東関東大会への出場を決めた。



土壇場でらしさ発揮



 現在、3学年合計で部員18人の同部は、小編成を対象とするB部門に出場した。



 今年の演奏曲は『ムジカ・アーヴァーズ〜ウィンドアンサンブルのために』(片岡寛晶作曲)。「ソロパートの多い難曲だが、人数を感じさせない力強い音が特徴の西浜の良さが生きる曲」(顧問の中山達也教諭)だ。



 しかし新型コロナ感染症が第7波と呼ばれる急拡大の中、大会はアクシデントの連続だった。



 7月29日に茅ヶ崎市民文化会館で行われた湘南地区大会では、1週間前に「エース的存在」である部員が出場できないことが分かり、部員の間に動揺が広がったという。



 合奏練習もままならない状態だったが、副部長の荒木翔心(しょうご)さん(2年)は「少人数のグループに分かれて互いの音を聞きあったり、演奏の録画や録音を先生に送ってアドバイスを受けるなど、試行錯誤しながら曲を仕上げた」と振り返る。



 大きなプレッシャーとともに迎えた本番では、トランペットを担当する野田将吾さん(3年)が「ソロパートでミスがあり演奏後に号泣してしまった」という。しかし中山教諭が「細かいミスはあったがうちらしい演奏が出来ていた」というように難曲を見事に表現。主催団体のホームページで結果が発表され、「金賞・代表」の文字を見たときは全員で喜びあったという。



 こうしてコマを進めた県大会でも、1年生2人が欠場。本番直前までパート変更など対応に追われることになったが、それを感じさせない演奏で金賞と東関東大会出場を勝ち取った。野田さんは「喜びよりも驚きの方が大きかったけれど、自分たちのやるべきことに集中できた。強い気持ちで結果を引き寄せることができた」と語る。



「全員で舞台に」



 東関東大会は9月10日(土)、茨城県で開催される。「今年は18人全員で大会に出場できていないので、フルメンバーで舞台に立ちたい」と荒木さん。「県大会よりもステップアップした演奏を見せたい。部員の半数以上が1年生でまだまだ伸びしろがある。この経験を生かして県大会、東関東大会の常連校になれるような伝統を作っていきたい」と話している。

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