茅ヶ崎・寒川 社会
公開日:2025.08.29
【防災特別号】茅ヶ崎市海岸地区
人とペットが共存する避難所に
まちぢから協議会がリーダー養成
茅ヶ崎市の海岸地区では、まちぢから協議会防災部会が中心となって「ペット避難所管理リーダー」の育成を進めている。災害が発生した際、避難所で人とペットが共存できる仕組みを作ることが狙いだ。
取り組みの中心となっているのは同協議会の副会長で、防災部会の会長を務める山田秀砂さん。自らも愛犬家という山田さんはある時、地区内で約1600頭のペットが飼育されていることを知った。「数はもちろん大型犬の割合も高く、地区独自の課題だと感じた。災害が発生して大勢の人が避難所にペットを連れてきたら、大きな混乱が生じてしまう」
そこで考えたのが、人とペットが共存できる共通認識と知識を持ち、避難所を運営管理ができるリーダーを育成することだった。
昨年秋に行われた海岸地区の合同防災訓練で、「3級講座」を実施し38人が参加。受講者による避難所入所体験と保健所の講義も行われた。また、茅ヶ崎市保健所や市防災対策課の協力も得ながら、テキストの作成を始めた。
1級リーダーが誕生
さらに今年2月の「2級講座」は19人が受講。細かいシチュエーションを想定したグループワークやペット受け入れの際の手続きのシミュレーション、避難所でどこにキャリーを配置するかなど実践的な内容だった。
6月には獣医師も参加して「1級講座」が実施され、16人の卒業者が誕生した。これらのリーダーたちは10月18日(土)の海岸地区合同防災訓練(東海岸小学校)に参加し、ペット受け入れの実地訓練を行う予定。今後はSNSなどを通じて、テキストの公開なども進めるという。
山田さんは「この仕組みを茅ヶ崎市内全域、いずれは他の市町村にも広げ、人とペットが共に生活しやすい避難所運営を実現していきたい」と話している。問い合わせは山田さん【携帯電話】090・3236・6285へ。
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