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茅ヶ崎・寒川 社会

公開日:2025.09.12

木札で祭りの安全願う
柳島在住の永野さんが制作

 例大祭が各地域で開催される中、縁起物の木札作りに励むのが、茅ヶ崎市柳島にアトリエを構える永野良雄さん(74)。9月14日(日)に行われる柳島八幡宮の例大祭では、開催実行委員の知人が永野さんの木札を首にかけ、「安全第一」を念頭に祭りに臨むという。

 木札とは木材の板(札)に文字を書いたり刻んだりしたもので、災難から守ってくれる縁起物といわれている。

 永野さんは約10年前から木札作りに励んでいたが、コロナ禍で制作を休止していた。そうした中、知人から今年久々に依頼を受け、再び制作を開始。東京浅草の浅草寺の露店に出向きデザインなどを研究した。併せて「湘南、茅ヶ崎らしさをアレンジしたい」と考え、浜降祭に着目。神輿がケヤキで作られていることから良質なケヤキとともに、桑の木も手に入れ制作に取り掛かった。

 工程では、昇降盤や電動のこぎりで木材をカットし、ペーパーで研磨して形を調整。その上で焼きペンを使って江戸文字で名前を彫っていく。紐にはアクセントとして玉飾りを付け加えたという。「書体やイメージを整理するのに時間がかかったが、決まったらすぐに完成させた」と振り返る。

 木札作りは浜降祭や例大祭などの祭りの安全を祈願し、今後も取り組む考え。「運営する実行委員の皆さんは大変。その人たちのために作り続けていきたい」と話す。

 永野さんは小学生の頃に凧揚げや大山ゴマで遊んでいた時の楽しさが忘れられず、趣味として自分で作るように。30代で制作が本格化すると40代からはアトリエを構えた。依頼を受けてから制作するスタイルで、主に和凧や創作コマ作りを行っている。

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