居合道7段の段位を取得した 井上 和夫さん 岡田在住 76歳
やればやるほど夢中に
○…昨年11月に居合道7段の段位を取得。岡田で『唯心館』を構え、居合道の指導に当たる。仮想敵を相手に鞘から刀を抜く一連の動きを表現する居合道は、打ち合いなど激しい運動ではないため、老若男女で楽しめる武道として親しまれている。「合気道と間違われることも多いですよ。そんなときは道場まで見に来てもらうようにしています」と微笑む。
○…子供のころ、父親の影響で剣道を始める。その後30歳代半ばで居合道に転向。多くの型を身に着け、より実戦的なレベルへと自身を高めていった。「居合道はやればやるほど、いろいろなことに気づくようになる。こうなると面白いですよ。自分の世界に入ってどんどん夢中になれる」。7段の取得に向けた時期には、稽古のやり過ぎに気づかず、左肩を負傷する事態に。「本当に斬り合っていたら無傷でいられたかどうか、とか考えるんですよ。刃の角度にこだわったりね」。居合道の魅力を語る表情は輝いている。
○…居合道に転向したのは、実は仕事内容の変化が影響していた。会社役員の運転手を務めることになり、気遣いが多い日常が続くことになったからだ。「父親が警察官で、昔から『余計なことはしゃべるな』とよく仕込まれていました。こうした適性があったのでしょうか」。それからは帰宅してからの少ない時間で居合道に励むことに。激務の癒しとして、また、ストレス発散という意味でも益々稽古に熱が入ったという。
○…子供3人、孫4人も剣道など武道に親しむ。「孫が試合で活躍してくれて嬉しい。いろいろ細かい心構えなど聞きに来てくれるんですよ」と柔和な表情で目を細める。孫と行く年に1度のグアム旅行が何より楽しみだとか。趣味はカメラ、鉢物。どこか居合道に雰囲気が似ているのではと問うと「ぜんぜん関係ないですよ。父親に似て付き合い下手だからじゃないですか」と笑った。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|