国際ソロプチミスト寒川の新会長となった 橋口泰子さん 茅ヶ崎市在住 74歳
小さくてもいい、一歩前へ
○…総合体育館玄関前の新しい時計塔を知っている人も多いだろう、あれは国際ソロプチミスト寒川の奉仕の一部だ。「地域の人に触れあって役立ちたい。できる範囲で、ゆっくり休み休みやります」と意気込みを語った。20年続く活動も今年は新型コロナの影響をうけ、イベントが次々に中止された。自粛の間に溜め込んだ力で、今は秋のフリマの実現を目指している。
○…生まれは山形県東根市。さくらんぼの名産地で、小さい頃は木の枝から採って食べるのが普通だった。下駄の底に竹を取り付けて雪の坂道を滑った日々も懐かしい。高校を卒業後、郵便局に就職し上京。職場結婚の後に退職も考えたが、寒川を新天地に選び、保育園に子どもを預けて働き続けた。当時の寒川郵便局は「日本一忙しい」と噂の現場だったが「男性に負けたくない」と燃えた。窓口で心がけたのは一歩先をゆく笑顔のアドバイス。「余計なことを言うな」と煙たがれることもあったが「ありがとう」の声が糧となった。貯金課長まで勤め、現役時代には年賀状を500枚出した年も。お母さんはどんな背中を見せていたのか、一人息子が卒業文集に書いたのは「将来は郵政省に入りたい」。その後、文字通りの進路を歩んでいるという。
○…創立時からのメンバーで、きっかけは俳句仲間だった初代会長からの誘い。20年間の活動で、被災地支援やお祭りでの売り子など様々な奉仕に加わった。一方で大病も経験し、これまで2度の手術や放射線治療を受けた。「生かされている」と感じるようになり、何でも一人で背負うのをやめた。家族は会長という職務を心配しているが「これが生きがいだから、許して」と。仲間と手をとり一歩ずつ、積み重ねるつもりだ。
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