寒川ロータリークラブの会長になった 井上 稔さん 倉見在住 66歳
口癖は「感謝」
○…保育施設に空気清浄機を、医療介護施設へマスク・手袋を贈るなど、コロナ禍でも奉仕活動を続ける寒川ロータリークラブ(以下RC)。活動を振り返りながら何度も「感謝」の2文字を添えた。「私たちは奉仕させてもらっている」スタンス。来年は寒川RC50周年にあたり準備も進める。「みんなで作り上げ、良かったと言い合える節目にしたい」。視野を広げ、町内の他の奉仕団体との交流も探っている。
○…倉見で生まれ育ち、少年時代はカブトムシにセミ、ザリガニもバケツいっぱいに獲った。遊び場だった畑はいつしか住宅地に替わった。学生時代は中古のバイクを手に入れ、相模川河畔でモトクロスに打ち込んだ。その後、食料品や生活雑貨の販売店に就職したが、人前で話すのが大の苦手で「いらっしゃいませ」がどうしても言えなかった。働き続ける中であいさつも自然に身につき、アルバイトに教える側に。多くの経験を積んだ40歳代に、まったく畑違いの不動産業に転職した。今は宅建の資格もとり、町内の会社で働いている。仕事を抱えているのか職場の机にはぎっしり資料が並び、紙の壁に向かうよう。手足を伸ばす余裕はない。
○…RC会長になっての大きな変化は、喋る機会が格段に増えたこと。苦手は今も変わらないが、最近も30分のスピーチを任され、入念に原稿を書いて臨んだ。例会や交流の中止も続いた。以前はスケジュール帳が会議や外出で埋まっていたのに、最近は断捨離や、補修をしなければならない屋根など、身の回りの事に意識が向くようになった。ちょっと寂しげに「新しい生活様式なのかな」。3人を育て上げた父親で語り口は終始穏やか。好物は豆大福で、根っからの甘党だ。
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