茅ヶ崎市消防署長に就任した 大柳 誠二さん 田端在住 54歳
「強さと優しさで住民守る」
○…茅ヶ崎市消防本部が茅ヶ崎、寒川両市町を管轄する「消防の広域化」が始まった4月1日付で、茅ヶ崎市消防署長に就任した。「大きくなった分、災害や火災に立ち向かう力強さと住民への優しさを併せ持った新しい組織を目指したい」と意気込みを語る。
○…田端で生まれ育つ。高校3年生の時、サッカー部の練習中に下級生が突然倒れ、そのまま息を引き取った。駆けつけた消防隊員が「すぐに心臓マッサージをしていたら助かったかもしれない」とつぶやくのを聞き衝撃を受け、「いざという時に誰かを守れる人になりたい」と思うように。20歳で茅ヶ崎市の消防職員に採用され、14年にわたって救助隊員として最前線に立ったほか、人事交流で同市への出向も経験し人脈を広げた。広域化の検討が始まった際には消防総務課で実務も担当。「一刻も早く現場に駆けつけ、人命や財産を守る、という目指す部分は変わらない。互いの良いところをどんどん取り入れたい」
○…救助隊の隊長時代に大切にしたのは「隊員の話を丁寧に聞くこと」だった。それによって自主性を引き出し、2012年には同署として初となる消防救助技術の全国大会出場に導いた。「部下や後輩に教えられることも多かった。出会いに恵まれて、育ててもらった」と振り返る。
○…ボディーボードが趣味で、国内はもちろん海外でも楽しむ。また20年近く前からハワイアンバンドでウクレレを担当。コロナ禍前はさまざまな地域のイベントで演奏を披露してきた。「退職したら実家の農業を手伝いながら、子どもたちにウクレレを教えるのが今後の夢」と笑う。もっとも今は24時間365日体制で住民を守る任務の真っただ中。実現はもう少し先になりそうだ。
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