オープンガーデンを通し、植物や野鳥の魅力を伝えている 石黒 晶子さん 寒川町出身
四季の豊かさ知って
○…「こんなにガーデニングにはまるなんて」とほほ笑む視線の先に、数百種類の草花が植栽された庭が広がる。昔から庭作りに興味があった訳ではない。庭師が整備した自宅の庭に野鳥が飛来するようになり、草花の移り変わりで四季を感じ、「感動した」。ふと実家の庭に目を向けた時、ヒトツバタゴとハンカチの木だけがポツンと存在していることが気になった。「豊かな自然を生かしたい」と、2本のシンボルツリーを中心に約5年前から庭作りをはじめ、「一年を通し何かしらの花が咲いているような庭」を目指し、手をかけてきた。
○…土を積み上げ丘を作り、レンガの小径や竹小屋を作製するなど、日を追うごとに表情を変える庭先。次第に話題となり、昨年初めてオープンガーデンを開催。途切れることなく訪れる人々と一緒に、鳥や植物談義に花を咲かせた。今年も4月20日から5月中旬まで一般開放する。
○…寒川で生まれ育つ。勉強や読書を好む幼少期を過ごし、大学では英文学を専攻。金融機関に就職後、渡英。子育てをしながら数年間を過ごし、多くの歴史的建造物やイングリッシュガーデンを訪問した。「当時は気づかなかったけど、昔からお庭好きだったのかも」。現在は、塾の講師として高校生に英語を教えている。「仕事の日は頭を使い、休日は体力を使っているの」と茶目っ気たっぷりに笑う。
○…5月6日に実施される「健康ウォーキングツアー(町観光協会主催)」では、石黒邸が最終目的地に設定されており、当日は、野鳥や植物について解説をすることにもなっている。庭から見える目久尻川緑道の竹藪では、サギ類が営巣中だ。「野鳥や植物、身近な生態系へ関心を持って頂けたらうれしい」