｢地域の健康増進に力尽くす｣

　○…茅ヶ崎・寒川の医師２１７人が所属する「茅ヶ崎医師会」の新会長に６月30日付で就任した。コロナ対応では発熱外来やＰＣＲセンターの開設、在宅での経過観察などを他市町に先駆けて実施した同会。「風通しの良さと普段からの結束の強さがあったからこそ実現できたと思う」と振り返る。今年度は会員同士の交流や勉強会、一般向け講演会なども再開させる予定で「市民・町民の健康増進に力を尽くせる組織に」と意気込む。

　○…平塚市出身。父は地元で産婦人科医院を開業していた。「高校生までは遊んでばかり。将来なんて全く考えていなかった」が、高校２年生の時、父から「これから何を目指すのか」と尋ねられた時、とっさに答えたのが医師だった。「父を見て大変だけれどやりがいのある仕事だと思っていたのでつい」。結局、父と同じ産婦人科医の道へと進んだ。

　○…大学病院などを経て、茅ヶ崎市立病院では15年にわたって勤務した。手術や分娩など緊張を強いられる日々が続き、帰宅するのは深夜がほとんど。急患で呼び出されることもしょっちゅうだった。「家族には迷惑をかけました」と苦笑い。それでも「治療を終えて元気に帰って行く人を見ると、やっぱりこの仕事をしていて良かった、と感じる」という。

　○…旧知の医師の誘いもあり、寒川町岡田に高山産婦人科・内科を２０１４年に開業。「色々な症状の患者さんが来るから、より広範な医療知識が必要になる。一生勉強ですね」とほほ笑む。趣味は海外旅行。「以前は国内だといつ呼び出されるかわからなくて、リラックスできなかったから」。お気に入りはハワイ島。「大自然のなかでぼーっとする。それだけの時間が好き」とこの日一番の笑顔を見せた。