瑞宝双光章を受章した元寒川町教育委員会教育長 大澤 文雄さん 倉見在住 72歳
みんな違って、みんな良い
○…2023年秋の叙勲で、教育分野での功績が認められ、瑞宝双光章を受章した。新人教諭として1974年に寒川小学校に赴任してから、任期満了で寒川町教育委員会教育長を退任した2022年までの48年間、「子どもたちの幸せのため、教員たちの誇りのため」、長きに渡り奮闘。その功績は、小中学校での完全給食実施へ向けた道筋や全児童・生徒へのタブレット端末の配備、コロナ対応など挙げればキリがない。また、県立第二教育センターでいじめや不登校などの相談を受け持った経験もある。先月開かれた祝賀会には、町関係者や当時の仲間たちが多数出席し、エピソードを披露。「これまでの人生を鮮やかに思い出し、感激した。あたたかな雰囲気に包まれた会で、うれしかった」とほほ笑む。
○…岩手県出身。教師を志したのは中学3年の時。野球漬けの日々を送る中で、「このままじゃ高校にいけないと言われて、今じゃ考えられないかもしれないけど、その時の担任が半年ぐらい家に泊めてくれて、勉強を教わった」。当時の担任の熱意に打たれ教師を目指すように。「人生を変える力が先生にはある。だからこそ身近な存在でなければならない」。校長時代はいつも校長室のドアを開放し、子どもたちがいつでも顔を出せる環境に。「休み時間は子どもたちと遊ぶ時間」とし、一緒に校庭で走り回るなど、常に寄り添う教育を実践してきた。
○…現在は妻と息子、保護猫3匹と穏やかに暮らす。趣味は、猫たちの世話と洋蘭の鑑賞・育成。「洋蘭の育成は、子どもの教育に似ています。一鉢ずつ違う洋蘭の特性を知り、要所で必要な分だけ手をかけてあげれば、美しい花を咲かせる。みんな違って、みんな良い」。
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