タウンレポート 「スポーツマンシップ」できれいに 大野中生徒がゴミ拾い
チームワークで優勝競う
制限時間内にチームでゴミの質と量を競い合う、「スポーツGOMI拾い」。全国各地で開催され関心が高まっている新ジャンルの「スポーツ」だ。平塚でも10月27日に大野中学校周辺エリアで、初めて開催された。
「スポーツGOMI拾い」は、一般社団法人日本スポーツGOMI拾い連盟が定めるルールに則り、決められた範囲内で拾ったゴミの質と量を競う。制限時間は60分。競技中は「走らない」、「グループの先頭と最後尾が10m以上離れない」等、ルールに従う。各自治体や商店会などが主催し、環境意識を養いながら地域のコミュニケーションに役立てようと、その輪は全国に広がりを見せている。
平塚市で初の試みとなる今回は、子ども達の見守りパトロールなどを行っている地域協議会の大野中学校区教育力ネットワークが主催し、大野中学校の生徒75人、計15グループが参加。4〜6人の1グループに大人の審判1人がつき、大野中を出発点として、地図上で定められた周辺エリアで行動する。あくまでスポーツであるがゆえ、開会式では「選手宣誓」でスポーツマンシップが高らかに叫ばれる。
競技中の生徒たちは、真剣そのものだ。普段気に留めないような道路の隅から隅まで、くまなくチェック。燃えるゴミやビン、缶などが100gで10ポイント与えられるのに対し、軽量なタバコの吸い殻は100gで100ポイントと高いため、吸い殻のみを見つける担当を決めるチームも。60分でいかに効率よく回れるか、ゴミの多そうな場所はどこか、見当をつけながら進んでいく堅実なチームもあり、それぞれが頭と身体を使って拾い集めていく。道路には、看板や古い衣類など意外なものも落ちており、生徒も目を丸くしていた。
ゴールの大野中で集めたゴミの内容と量を測定した結果、柔道部5人組の「畳の上のそば屋」チームが総重量9・85kg、817ポイントで優勝した。生徒は、「きれいにすることで、街や人のためになるのがうれしい」、「ゴミって意外に落ちているなと思った」と、感想を話していた。実施に携わった市教育委員会の渡部亮さんは、「子ども達に環境意識を高めてもらえれば」と、好感触に笑みを浮かべる。街も気持ちもクリーンにした生徒たちは、道行く地域住民たちも笑顔にしていた。
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