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平塚・大磯・二宮・中井 社会

公開日:2022.10.20

剣道少年、ヘアドネに挑む
敬武館の加川琥弥太さん

  • 伸ばした髪をゴムで束ねてカットしていく

  • 束ねた髪を持つ琥弥太さん

 小児がんや脱毛症などで頭髪に悩みを抱える子どもたちに、寄付により集められた髪でウィッグを作り無償で提供する「ヘアドネーション」に10月2日、敬武館(御殿・荒巻雅人館長)の加川琥弥太さん(中原小5年)が挑戦した。

 琥弥太さんは、臨床心理士として働く母親の栄美さん(42)の勧めでヘアドネーションに挑戦。「職場の小児病棟にいる子どもたちがウィッグをつけると笑顔になった」と栄美さんは話す。

 医療用ウィッグとして髪を寄付するためには31cm以上の長さが必要と定められており、小学2年から約3年間かけて40cmほど髪を伸ばしてきた。5歳から警察官を志して剣道を始めた琥弥太さんは、面を着ける際は三つ編みにする。「夏場は特に蒸れて大変。でもきれいな髪を保つためにケアも頑張った」と振り返る。

感無量の”断髪式”

 琥弥太さんは2日、剣道の市大会で優勝を収めるとその足で敬武館の道場へ。道場関係者らが見守る中、栄美さんのいとこで美容師の小川美佐子さんにカットしてもらった。束ねた髪に母の栄美さんや荒巻館長らが順々にはさみを入れていく様はさながら大相撲の”断髪式”。最後はバリカンを入れ剣道向きの丸刈りになった。栄美さんは「もう三つ編みにできないのが少し寂しい」と感慨深げに話した。

 カットされた髪は17束にまとめた後、医療用ウィッグを提供しているNPO法人「JHD&C」(大阪府)に送られた。琥弥太さんは「自分が髪を伸ばし始めると、友だちも何人か始めてくれた。この活動がもっと広まって、病気の子どもたちが元気に安心して外に出れるようになってほしい」と思いを語った。

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