日本セパタクロー協会のU―18強化指定選手に、このほど大磯町の宮崎青空(そら)君(大磯中1年)と紫土(しど)君(大磯小4年)兄弟が選ばれた。将来のセパタクロー日本代表を目指し、今後の成長と活躍に期待がかかる。
セパタクローは、3人1組のチームがネットを挟んでボールを蹴り合う東南アジア発祥の競技。バレーボールに似たルールだが手を使ってはならず、アタックの際にはネットの高さまで飛び上がってボールを蹴り込むなど、豪快でアクロバティックなプレーで知られる。
2人は、日本代表チームの長期強化計画のため同協会が2019年から新設したU―18の強化指定選手枠の3人に、一緒にチーム「URAWA」を組んでいる久保雄一郎選手(埼玉県在住・中3)と選出された。「うれしいけれど、これから出てくる選手たちに負けないように頑張りたい」と意気込む兄弟。目指すは2026年に名古屋で開催されるアジア大会の日本代表の座と金メダルだ。
揃って成長に期待
小1からサッカーを続けている宮崎兄弟。一昨年に湘南ベルマーレ主催の体験教室に参加したことをきっかけにセパタクローの華麗なプレーに魅せられ、本格的に競技を始めた。現在は大磯小学校の体育館で行う月1回の定期練習をメインに、サッカー仲間を交えた自主練にも取り組み、自宅では天井から吊るしたボールを使って技を磨くなど夢中に。「だんだんできることが増えるのが楽しい」と口を揃える。
18歳以下の競技人口が少ないため、試合ではネットが低く設定されている女子の大学生チームや社会人チームと対戦することが多い。体格や経験の差もあり敗れることも多いが、アタッカーの青空君は「(空中で体を回転させて放つ)ローリングアタックの時に100%足で着地できるようにしたい」、サーバーの紫土君は「速くて強いサーブを打てるようになりたい」と、それぞれのポジションの日本代表選手を目標に練習に打ち込んでいる。
2人を指導する元日本代表の矢野順也さんは「空間の認識能力が高く自分を表現する能力もある青空と、ぶっきらぼうだが繊細で天才肌な紫土。2人ともこれからの成長と活躍が楽しみな選手」と期待を寄せる。
家族ぐるみで応援
宮崎家は両親ともにサッカー経験者。休日には公園にネットを張ってセパタクローをプレーし、都内のライブハウスで開かれたセパタクローのエキシビジョンマッチに参加する青空君を応援に行くなど、家族ぐるみで楽しんでいる。「日本代表になりたい」と力強く語る青空君と控えめに頷く紫土君。父・智之さん(40)は「2人の夢を応援したい。素直で負けん気の強い青空と、物静かだが物事を正確に捉えることができる紫土。兄弟で楽しく、影響を与え合いながら成長してくれれば」と優しく見守っている。
爬虫類や両生類が好きな青空君と、体を動かすことが好きな紫土君。2人は2月16日(土)・17日(日)に都内で開催される「JOCジュニアオリンピックカップ 第18回全日本セパタクロージュニア選手権大会」に出場。昨年の予選敗退のくやしさをバネに決勝トーナメント出場を目指す。
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