大磯・二宮・中井版 掲載号:2019年6月14日号 エリアトップへ

明治150年記念連載 大磯歴史語り 第23回「加藤高明【3】」文・武井久江

掲載号:2019年6月14日号

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加藤高明の銅像跡(台座)
加藤高明の銅像跡(台座)

 加藤高明が内閣総理大臣になるには10年という歳月がかかりました。なぜそこまでかかったのか? 一つは、慣例となっていた外交機密文書の元老への回覧を中止した事です。特に山縣は、大隈が総理を辞任する際、後継者として高明を推薦しますが、山縣の猛反対にあい断念します。これ以後、元老たちは高明を総理に推薦することを避け続けました。総理の椅子は、寺内から原へ、高橋是清と移り加藤友三郎に、そして山本権兵衛に再任(1923年関東大震災が起こります)そして解散、清浦内閣が発足のきっかけに、第2次護憲運動が始まります。なぜかというと、この清浦内閣は貴族院を中心とした内閣で、これに対して「今まで国民が選んだ本格的な政党内閣を目指してきたのに」「原内閣でデモクラシー(民主主義の発展、自由主義的な運動の総称です)を感じていたのに」「また国民に選ばれてない内閣の始まりではいけない」などの声があったからです。でもこの内閣を倒すには、加藤高明1人では無理でした。そこで誕生したのが、護憲三派です。憲政会代表〜加藤高明、政友会代表〜高橋是清、革新倶楽部代表〜犬養毅。三派は清浦内閣と戦うために、国民に解りやすく三派が勝ったら、何が変わるかをはっきりさせました。それが普通選挙法でした。【1】納税額の制限が無くなった。【2】満25歳以上の男子に選挙権、30歳以上の者に被選挙権を与えた。

 普通選挙の実施を公約に掲げて行われ、護憲三派は衆議院選挙で勝利を収め、大正13年(1924)6月11日に憲政会総裁である加藤高明が内閣総理大臣になりました。公約通りに衆議院議員選挙法(普通選挙法が成立した)が改正されましたが同時に、ロシア革命のような社会変革を恐れた枢密院の圧力により、治安維持法(天皇主権の国家体制を変える事や社会主義の動きを取り締まる制定)も成立され、衆議院議員選挙法改正公布より先に公布されました。

 写真は、普通選挙法を制定した加藤高明を讃えて、名古屋の鶴舞公園に建てられた銅像跡です。台座だけでも5mはあるかと思います。(敬称略)
 

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