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二宮高校吹奏楽部 「部員1人」の卒業演奏 OB・OGが助っ人に

文化

公開:2024年3月15日

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打楽器を担当する吉澤さん
打楽器を担当する吉澤さん

 神奈川県立二宮高校吹奏楽部の第40回定期演奏会が3月24日(日)に二宮町生涯学習センターラディアンで開催される。現在、同校の吹奏楽部に所属するのは、ティンパニなどの打楽器を担当する吉澤なのはさん(18)=3年生=の1人だけ。演奏会には10代〜50代の同校吹奏楽部OB・OGが駆けつける。

 平塚市立春日野中学校で吹奏楽部に入部したことをきっかけに打楽器を演奏してきた吉澤さん。毎年3月の定期演奏会を終えて1学年上の先輩たちの卒業を見送った際には「部員は自分一人だけ。私が卒業する時には、先輩たちのように演奏会ができるんだろうか」と思ったという。

 昨年12月、同部の卒業生たちに助っ人を募ると、吉澤さんの最後の演奏会を支えようと30人以上が手を挙げてくれた。同じく同校卒業生で吹奏楽部を外部指導している成瀬文さん(39)は、「二宮高校では代々、吹奏楽部員だけでは足りないパートを卒業生たちが担ってきたという経緯がある。卒業しても楽器を続けている人も多く、今年も力を貸してくれました」と感謝する。それぞれに仕事や学校などの予定がある中、週1回ほど練習している。

 普段は音源を流しながら、一人でティンパニやドラムセットなどの練習をしているという吉澤さん。演奏会に向けて鋭意特訓中だ。「ソロパート部分が特に難しくて苦戦している」と話すが、「卒業生たちの演奏はとても心強い」と笑顔を見せる。

 吹奏楽の曲のほか、ポップスメドレーなどの演奏曲は「たくさんの人に楽しんでもらえるように」と吉澤さんが顧問教諭と考えたもの。1部で演奏する行進曲『士官候補生』は、第1回定期演奏会でも披露された曲だといい、40回を数える同部の演奏会の歴史をなぞるもの。吉澤さんが卒業した後の同部の存続は未定だが、「新入生や在校生の中に吹奏楽をやりたいという子がいたらいいなと思う。私もOGとして、助っ人に駆けつけて恩返しできたらうれしい」と吉澤さん。

 指揮を振る成瀬さんは「とにかく悔いのない本番にしてもらいたい」と話し、吉澤さんは「学校の卒業式はもう終えているので、定期演奏会が本当の高校生活最後になる。先輩方と一緒に、精一杯がんばりたい」と意気込んだ。

 第40回定期演奏会は午後1時開場、1時30分開演。申し込み不要で入場無料。

卒業生らと練習する様子
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