高校生に看護への理解を深めてもらおうと、西湘病院(原俊介院長)で看護体験が行われた。同院での看護体験は昨年に続く2回目で、今年は約20人が看護の現場を学んだ。
8月3日には、小田原東高校の3年生5人が参加。真新しい白衣に身を包んだのは、部活動にもひと段落つき、インターンシップに出向くなど進路を看護系に定めている生徒たちだ。
実習では看護師歴10年の新井絵梨香さんが講師を務め、血圧・酸素濃度などを測る「バイタルチェック」のデモンストレーションを披露。その後、生徒たちはペアを組み、互いのバイタルを測定しあった。採血・点滴の実習では血管に見立てたカテーテルに注射針を刺す練習を体験。「ゆっくり刺したり抜いたりすると、患者さんは痛い」というアドバイスを受け、真剣な表情で何度も疑似血管に向き合っていた。
看護師の仕事を天職と語る新井さんは「患者さんが亡くなって辛いことも、理不尽な事もあるが、とてもやりがいある仕事。看護させてもらっているという気持ちを忘れないで」と後輩たちにエール。母親の白衣姿を追い、同じ道を目指す西條真由さんは「患者さんとの向き合う姿勢や、看護師の基礎を学べてよかった」と充実した表情で体験を振り返った。