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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2021.05.01

文化堂印刷(株)で事業開発を行う
萩野 剛将さん
小田原市酒匂在住 30歳

毎日の挑戦が未来を作る

 ○…「印刷業界は変革の時。インターネットの普及などで印刷物の需要が減りつつある中で、次の一手が必要」。父である社長の後継者として、会社の将来を担う責任に真剣に向き合う。社内の精鋭を集め2019年に発足した新事業部は、新しい発想で、本業の印刷以外の可能性を探る場所。暮らしの便利品やニッチなフィギュアなど様々な商品開発にチャレンジしている。「面白さや難しさの中に手ごたえがある。どんな失敗も糧になる」

 ○…「平面に収まりきらない表現で勝負」と最新のフルカラー3Dプリンターをはじめ、紙以外にも印刷可能なUVプリンターや刺繍機などの設備を整備し、あらゆる依頼に対応。「NINJA館」のカプセルトイや小田原駅東口図書館内に展示されている『星崎定五郎翁像』のレプリカもその一端だ。バウムクーヘン専門店「MARUKO」も実は多角化のひとつとして始めた事業。3年前から販促を担当し、「よりダイレクトな消費者の反応がわかることで、本業にも活かせる」と試行錯誤を楽しむ。

 ○…小田原生まれ。子どもの頃に見た「アルプスの少女ハイジ」に憧れ、大学時代にスイスに短期留学し異文化への好奇心が生まれた。卒業後にもカナダやドイツで語学を学び、入社後もドイツの印刷会社で研修したほどだ。「仕事はきっちり、残業はしないという働き方は勉強になった。海外での経験も役立てていきたい」とほほ笑む。

 ○…昨年3月に結婚したばかり。多忙な日々を支えるのは「妻の手作り弁当」と笑顔。趣味はボウリング。「1回のハイスコアより、全体のアベレージ」というこだわりは、仕事観にも通じる。「結果を出していくことが未来を作る」と目を輝かせた。

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