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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2026.02.14

真鶴の柑橘農家「矢島農園」の三代目を務める
矢島 真樹(まき)さん
真鶴町出身 48歳

  • 矢島 真樹(まき)さん (写真1)

農業のこれから 私なりに

 ○…相模湾からの海風と陽光を浴び、30種以上の柑橘が育つ真鶴の「矢島農園」。祖父母が開いた農園を守るため、三代目として販路拡大や加工品販売に奔走する。このほど自然のままのミカンジュース生産を目的としたクラウドファンディングに挑戦し、目標を大幅に超える約200万円を調達した。「正直びっくり。やればできるじゃん」と屈託なく笑う。

 ○…真鶴町出身。自宅裏に広がるミカンの木々は「身近どころか、一体となって育った感覚」と振り返る。一方で「継げと言われたことは一度もなかった」。大学卒業後は都内の不動産会社へ。充実感はあったが、多忙を極める日々に「気づけば周りも自分も顔が疲れていた」。40歳の時一度立ち止まろうと、1カ月間休職しハワイへ。関心のあったヨガへの研鑽を深める中で、自然とともに生きる暮らしに自らが進むべき「光」を見た。

 ○…コロナ禍を機に本格的に農作業に参加。「ミカンが売れない」という母の言葉を聞き、独自の発想でオンラインでの詰め合わせ販売を開始した。規格外品はマーマレードへと再生させ、旧自宅を改装した加工場は、農業の楽しさを伝えるワークショップの場として生まれ変わらせた。「緑に囲まれて体を動かす農業はエネルギーがわいてくる。ここを訪れる人が元気をチャージできる場所にしたい」

 ○…現在は都内で会社を経営しつつ、真鶴との二拠点生活。「東京で得た刺激を真鶴に還元したい。どちらもゼロにはしたくない」と情熱は冷めない。温暖化や高齢化、一次産業が抱える課題は山積みだが、「いつまで柑橘を育てられるか分からない。それでも100歳までミカンの木に登り続けたいから」。豊かな自然とともに、三代目の挑戦はこれからも続く。

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