小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記
公開日:2023.04.15
お堀端画廊で「北欧織物展」を開催する
石野 悦子さん
小田原市小竹在住 75歳
「大好き」を表現で伝える
○…作りためた北欧織物100点以上を自宅からごっそり持ち出して展示する。「小田原の人に北欧織物の魅力を知らしめたい」。約45年前から「徹夜して織るほどハマっている」織物の世界を、北欧人気が高まっているこのタイミングで披露する。ノルウェーやスウェーデンなど、国によってスタイルや使う糸も異なる。手織りの繊細で温かみのある表現は「機械では出せない味」と、作品を眺めてつい笑みがこぼれる。
○…「趣味は若い頃に見つけると良い。そうすると深くなっていくからね」。北欧織物の世界にどっぷり浸かり、模倣から創作へ表現の幅を広げている。夫が作った木の額縁に「透かし織り」で景色を描いたり、かばんに花柄の刺繍をしたり。「退屈しない一生になりそう」と意欲が溢れる。
○…愛知県で生まれ、テニスやバスケなどスポーツに励んだ幼少期。織物とは無縁でむしろ「洋裁は大嫌いだった」。結婚を機に神奈川県に引っ越し、東京の教室で北欧織物を習い始めた。すっかりハマった頃、ホームステイで迎え入れた若者が偶然スウェーデン人で「北欧織物が大好きと伝えたら、現地に連れて行ってくれた」。それ以来の関係で、定期的にツアーを組んでもらっては友人を引き連れて北欧を訪れる。
○…自身の織物教室を開いて30年以上。30代から最高齢は93歳までが通う。今回初めて小田原で開く展示会では、生徒の作品も数多く並ぶ。「来年は三の丸ホールで大々的にやろうかな」。最近は織物文化が廃れ、糸屋を探すのが難しくなっているという。「それは日本も北欧も同じで悲しい」。カラフルな織糸がグラデーションで並ぶ棚を見て、「ずっと眺めていられる」とその美しさに息を漏らした。
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