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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2024.06.22

下中たまねぎの農業体験を提供する「オーナー園部会」の部長を務める
岸 幸雄さん
小田原市小竹在住 51歳

タマネギで地域を明るく

 ○…小田原市東部で栽培される甘みの強い「下中たまねぎ」。その魅力を広めようと、一般向けに農業体験を提供する「たまねぎオーナー制度」の運営グループ「オーナー園部会」の部長として力を尽くす。市や郵便局と連携した周知活動の甲斐があり、ファン拡大に手応えを感じている。「精魂込めて育てているから美味しいとの声がうれしい」と笑顔。

 ○…実家は造園業との兼業農家。「一人っ子だから、いずれ家業を継ぐだろう」と造園科の専門学校に進学した。卒業後は家業を手伝い、その後誘いをうけJAの青年部に入部。若い頃は農家としての意識が薄かったという。2001年に青年部が、遊休農地を活用し一般に農地を開放する「たまねぎオーナー制度」を開始。栽培に適した土壌にするため、多くの苦労を重ねた。努力の中で農家同士の交流が増え、地域の連帯感が強まっていくのを実感。今では「地域の農業を盛り上げ、明るくしたい」と活動を引っ張る存在だ。

 ○…雨が降れば休日だが、じっとしていられない性格。常に仕事が頭に浮かび、「Youtubeでも『畑』と検索している。忙しいほうが楽しい」と、地域のボーイスカウトや青少年育成会会長としても活動する。同じ造園の道に進み、農業も手伝う2人の息子について「よくやっている」と優しく見守る。

 ○…オーナー園部会は今年で13年目を迎え、3年前2代目部長に就任。約450人がオーナー登録をしているが、現在は畑の病害のため休止中。再開に向け農薬散布や専門家への相談など、試行錯誤の日々。今秋に試験栽培を実施するという。「タマネギの収穫は年に1回。取るまで出来がわからない」。自然と向き合い、オーナーとの再会を待ち望む。

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