新しい小田原へ― 意見広告 持続可能なまちづくりへ 小田原市議会議員 大川ゆたか
6月定例会は、2度目の加藤憲一市政となって初の市議会となりました。これまで4年間で実績を重ねてきた市の施策については、転換や廃止だけでなく、さらに推進すべきものもあります。是々非々で適切に判断されることを求めます。
都市計画と民意について
会期中に、都市計画区域の「第8回線引き見直し」について市から説明がありました。「線引き」とは、無秩序な開発が進まないよう区域区分を決めるものです。区分の種類は、計画的に市街化(開発)を図る「市街化区域」と、市街化を抑制する「市街化調整区域」があります。
鬼柳・桑原地区の約20・4ヘクタールは、市街化調整区域から市街化区域への用途変更に向けた「保留区域」となっています。加藤市長はマニフェストで、同地区について、保留区域を取り下げ、用途変更後に計画されている工業団地化の中止を表明しました。しかし、すでに地権者の9割が開発に同意しており、保留区域は一旦「継続」となりました。
また、小田原駅西口や少年院跡地、周辺住宅地を含む「小田原駅周辺地区」については、計画的な再開発が必要な地区と定める「一号市街地」への編入が見送られました。加藤市長は、地元住民から編入に慎重な意向を示す署名が寄せられたことに言及しています。
まちの将来の姿を決める都市計画の決定は、最大限地域住民の声に耳を傾けるべきです。一方で、これまで丁寧に行ってきた地域住民や地権者の合意形成や、また市と県の調整など長年にわたり積み重ねてきたものがあります。
鬼柳・桑原地区には希少なメダカが生息し、美味しいお米も収穫できます。ただその水田の担い手の大半が開発に同意している”現実”と、豊かな自然を守るという”理想”を共存させることが政治の役割です。小田原駅周辺地区も、逆に編入推進を求める署名が市に提出されました。これらの「民意」にどう向き合うか。市と市議会で議論を重ねたいと思います。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>